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ワイングラス型の国縫(くんぬい)漁港へ

国縫漁港 ワイングラス型島式漁港

国縫漁港 ワイングラス型島式漁港

室蘭本線と函館本線(山線)が交わるJR長万部駅からその本線にあるJR国縫駅。かつては日本海側に伸びる国鉄・瀬棚線の始発駅として栄えていた時期もあった。この場所も高速道路と並行しているので、車での移動が主となり各駅停車駅として見ると一日あたりの乗降客は一桁なのだろうと予想している。

そんな中で観光地でもない国縫に車で行ってみた。

北海道への旅行者が壊滅的に少ないらしい。

9月の下旬から10月中旬にかけて、紅葉のシーズンをむかえ観光地のホテルも一ヶ月以上前の予約でもなかなか取れない事が多い季節です。

 

ところが、今年はなぜか登山をしようと紅葉真っ盛りのホテルに予約をしようとすると、なぜか5日前~3日前というのに何とか空席が確保できます。もちろんよく余っている「喫煙ルーム」ではないですよ。

 

北海道の人は、圧倒的に車で移動する「日帰り観光」が多いように思います。ドライブとは思っていても観光旅行という認識もないかもしれません。それくらい長距離の移動が多いのが特徴かなと思っています。

 

先日もニセコに登山をしに行ってきましたが、普段なら絶対に空いていない3日前の予約でした。今回の胆振東部地震の影響はこれからも影響していくかと思うと心配です。

 

先週、スマホを操作しながら、「ながらテレビ」をしていたら面白い漁港を取り上げていた。何でも砂浜に作った漁港で面白い形をしていると言う。普段ならカーナビを使って道案内で済ますところだが、古い道路地図で確認してみた。

 

久しぶりの道路地図、カーナビに頼るとだんだん方向音痴

久しぶりの道路地図、カーナビに頼るとだんだん方向音痴になってくる。

わざわざ、地図にその形状をうたっているので興味が沸いてきた。早速、下調べして現地までのルート選びをやってみる。ここまでは、いつもの妄想旅行に過ぎなかったのだが・・・。

噴火湾(内浦湾)に面した街へ行くには大きく三つのルートがある。

札幌から国縫までいくとすると、ざっくりと3通りのルートがあり、何処を通っていっても、時間の差は大きくない。地図で示した③が、高速道路料金がかかるくらいだ。

 

① 国道5号線を使う
② 国道230号線を使う
③ 道央自動車道(高速)を使う

 

このなかで選んだのが②の230号線を使う方法。難点は、定山渓温泉の手前の二車線から一車線に交わるところの慢性的な渋滞。休日とか連休などで必ずと言ってよいほど。通常なら10分もかからずに通過できるところが40分くらいかかってしまう。

 

朝の6時台なら何とかスムーズに通過できても、それ以降は徐々に渋滞に。今日は北海道内の天気がよい予報で行楽日和。車の台数もあっという間に増えてくる。

 

国縫なでの往復をどうするかが悩ましい

国縫なでの往復をどうするかが悩ましい

 

何とか渋滞を切り抜けて、中山峠から喜茂別と順調に車の流れはできている。初雪前なので、最後のツーリングなのかバイクも多いように思う。

 

羊蹄山にかかる雲が徐々に流れて全貌が見えてくる。

羊蹄山にかかる雲が徐々に流れて全貌が見えてくる。230号線-西村農園直売所手前から

 

この230号線は、洞爺湖町の財田(たからだ)キャンプ場などへ向かう道道66号線を横にして過ぎると、まもなく洞爺湖温泉街へ続く国道との別れ道がある。
※洞爺湖で観光するなら国道230号線を進んでいき、豊浦へ入ることもできる。

 

 

そろそろだと感じるのは、「道の駅 とうや湖展望台」が見えて来たら、最初の信号機を斜めに入る道路へ右折する。

 

この、道道285号の豊浦洞爺線に入り進んでいくと、道道97号線に交わり豊浦へ到着する。この豊浦で再び国道230号線へ入るが、この道路は室蘭から続く、国道37号線と重用区間となっている。

 

国道37号線から静狩漁港付近を見る

国道37号線から静狩漁港付近を見る

 

かつてカニ飯で有名な長万部(おしゃまんべ)の町内に入ります。日差しが強くこの道を函館方面へ向かうには、サングラスが必要な気がします。

 

逆光がまぶしい!まだ13時過ぎです、このまま陽が落ちてくる時間ならもっとまぶしい。

 

この南へ向かう日差しをみると、国縫の漁港は晴れの日の朝陽がキレイだろうと想像します。ここまで来ると、あと国縫漁港まで30分かからないはずです。

左右に砂浜が広がり、ビーチと漁港との共存

 

思ったよりも早く10分足らずで、国縫漁港の入口に到着。

 

看板によると、漁港関係者以外の車の乗り入れ規制があるようなので、桟橋の手前の駐車場に入れます。ここで多く目にしたのがサーファーの人達が海岸から戻ってきて帰りの志度をしている姿です。

 

また、家族で釣りに来ていて弁当などを持って漁港の方へ走っていく子供の姿などです。あまり、北海道の漁港付近でこのような組み合わせの人達を見たことがありません。漁港と言えば、直売所などがあれば魚介類など名産品を求める観光客だったり、釣り客だったりします。

 

漁船が荷下ろしするスペースは駐禁です。

漁船が荷下ろしするスペースは駐禁です。

 

車を指定の駐車場に止めて歩いて漁港へ行きます。桟橋の手前は国縫漁港海浜公園になっていてファミリーがランチを取っていたりします。サーファーが戻って来たりと漁港に来た感じがしません。多少、磯の香りが強く感じるのでそれと判断できるくらいイメージしづらいです。

 

公園内に小高い丘があり、やっとこのワイングラス型漁港の雰囲気が伝わってきます。

公園内に小高い丘があり、やっとこのワイングラス型漁港の雰囲気が伝わってきます。

 

波はなく穏やかです。サーファーが練習をしています。真夏ならもっと賑わっているのでしょうか?道南地区は、日本海側も含めてサーフスポットが点在しているので、こちらも季節や時間によっては良いのでしょう。

 

ちょっと波がないのかな!

このワイングラス型の漁港を中心に左右が砂浜です。

 

 

この形状なら、釣りの趣味の人は一度は来たくなります。昔、釣りにはまったことがあり、その当時の知識を引き出すと釣れます。残念ながらこの漁港が完成する1994年前のことなので残念です。

 

この漁港に続くこの大橋がワイングラスの柄の部分になるようだ。

この漁港に続くこの大橋がワイングラスの柄の部分になるようだ。

 

ぐるっと半周して入り江の先端付近まで歩いて行きます。湾内はさすがに緻密な設計がされているようで、波はなく穏やかな海面です。

 

漁船が仕事を終えて入港してきます。この入り江の形状がわかります。

漁船が続けて仕事を終え入港してきます。この入り江の形状がわかります。

 

全国的にも珍しい「島式漁港」の国縫漁港。その方式の中でも際だって美しいとされるワイングラス型の漁港です。今日は波も少なく優しい海でしたが、普段は砂浜の海岸が続き波も高く漁に出る日数が限られていたと言います。

 

この問題を解決するために

長万部町役場のHPの説明によると

国縫地区は特に干満の差が激しい地域で、大潮の時期には海岸が150mも現れ、港がつくられる前は、漁船の揚げ下ろしには大変な苦労が必要でした。

また、噴火湾の最奥部に位置し、少しの風で波浪が大きくなるため、漁港を要する他の地域に比べて、漁にでられる日数が大幅に少なかったのです。

しかし、この内浦湾のように遠浅の砂浜海岸にある漁港では、波に運ばれてくる砂で船が通れなくなることがないよう、港を維持するために多額の費用が必要でした。

従来の自然の遠浅を守るために

また海岸に作られた人工物は、波の自然な移動を妨げるため、周辺の海浜にも悪影響を及ぼすことがあります。

と書かれています。

この漁港を工学的に解析して作られた港は、周辺の環境を壊すこと無く設計されているようです。それを証明するかのように、このワイングラス型の内側・外側と絶好の釣り場となっていることでも理解できます。

 

漁師の方だちょうど、仕事を終えて帰ってきました。

※音がでます。ボリュームを絞って閲覧ください

ここの、漁場の特性としてサーフィンはもとから環境的に波があったように思います。茅ヶ崎の湘南もサーフィンのメッカだったように、ここ国縫の遠浅が作り出す波は共通項があるのかも知れません。あいにく、今日の午後の波は穏やかでしたが・・・。

 

また、釣り人に取っては、このワイングラス型の漁港が設置された事で魚種も増えて絶好の釣り場に変化したと思います。この形状を確認するには、空からが一番のようです。そこで、近隣の低山の坊主山への登山を考えましたが、帰りはなるべく早く帰宅する約束を相方としていたのであきらめました。

 

高速道路で変わる立ち寄り先

今回、なぜ国縫だったのか?昔、函館や大沼公園へ行くなら国道5号線を使うのが常でした。

 

最近では、道央自動車道ができて大沼公園へいくなら、今回使った230号を使ったルートであっても、洞爺湖サミットでできた「虻田洞爺湖 IC」か国道と近くに交差する「豊浦 IC」で高速道路を使うことになったと思います。

 

事実、この復路の国縫から札幌へは、運転が楽な高速で帰ろうと思ったくらいです。それを止めることにしたのは、近くに食事を取る場所が見つけられなかったことと、往路がスムーズだったので、帰りも同じようなルートでもいいかなと思ったことです。

 

この長万部の付近は、昔からカニ飯を本場とするドライブインが立ち並んだ場所で、食べる事には不重するような場所ではなかったのです。札幌から走って来てここに来ると一安心、という気持ちになって休憩にはちょうど良い場所だった記憶があります。

 

高速道路や道の駅の整備など、従来と比べて旅(ドライブ)の形態が変わってしまっていますが、立ち寄りたい場所は、本質的な味とサービスだと思います。最近では、観光で北海道を訪れる人の大半が、レンタカーを使うと言います。

 

出典: 平成30年10 北海道経済部観光局 「北海道観光の現況 2018」より

出典: 平成30年10 北海道経済部観光局 「北海道観光の現況 2018」より

JRを使う・バスを使うなど交通が未発達の部分を補うためと推測しますが、単純に目的地への長距離移動からの周遊のようにも思います。

 

そのため、中継地での寄り道感覚が少なくなっているように思います。カニ飯を提供する国道沿いの店舗の衰退もそのような変化があったように思います。

 

その中で、大繁盛していた「浜ちゃんぽん」に寄って食事をすることにします。ここの店員さんは、テキパキしていてこれだけの客が入店しているのも関わらずイライラさせる事無いように接客しています。

 

忙しい環境こそが人を育てると言いますがここはその実践スタイルです。
浜ちょんぽんの塩味です。

浜ちょんぽんの塩味です。

繁盛店であるのは、その味もそうですが人がもたらすものが大きいように思います。

相方は、人気のあんかけ焼きそばを注文

相方は、人気のあんかけ焼きそば(中)を注文!量が多いのでびっくり。

 

大好きな顔出しです。

大好きな顔出しです。

 

高速に乗ってしまったら、この場所も通過してしまったかも知れません。高速道を使わない旅(北海道人はこの程度の日帰りはドライブと言うこと多し)をしてみると気づかなかった風景が見えてきます。

 

ここの街の名物だったカニ飯も、その販売店舗が減少していったのもその理由かもしれません。ただ、ここの店のように味と人によって繁盛を生み出しているのも確かなようです。

 

お腹を満たしたので、後は帰るだけです。(長万部の温泉も寄る予定でしたが渋滞しそうだったのでそのまま帰路に)

 

帰りのルートは、道道97号線をひた走り真狩村へ向かうルートを選びました。ここから、往路で使った通り中山峠経由で帰宅するか、遠回りになりますが喜茂別から国道276号を使い大滝村を通って支笏湖経由で帰るかを迷いました。

本日のルートです。

 

結局、中山峠を使うことにしましたが、その判断が間違いでした。峠の札幌側に下り初めてすぐに渋滞です。それが定山渓温泉を越えるまで続きます。ほぼ1時間渋滞の中です。早く帰る予定が19時過ぎになってしまいました。

 

これなら、一度迷った「喜茂別から国道276号を使い大滝村を通って支笏湖経由(赤線のルート)」で帰ればよかったと・・・。

 

1時間半ほど予定オーバーの旅となりました。

 

※今回のルートを参考にされて旅する人へ

基本的には、このルートは夏の道路でです。

これから積雪のある冬(11月~5月)になると通行止めになる道道があり、夜間の積雪時の除雪が無い道路もあります。それ以外にも吹雪によるホワイトアウトなどもありますので、冬は大きな国道を使うルートで旅することをオススメします。

 

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