この「道南いさりび鉄道」、整備新幹線の並行在来線区間を転換した路線に乗車するのは、IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道を完乗した時以来です。第三セクター鉄道というなら間藤駅まで乗車した「わたらせ渓谷鐵道」も仲間に入るかなと思います。(※記事にしています。)
鉄道・バス・市電乗り放題を使って「道南いさりび鉄道」へ【4】
May 01,2022~May 04,2022
渡島当別駅からトラピスト修道院へ
函館駅から上磯駅を越えて渡島当別まで通しで運行していて都合のよい便は8:55AM発です。「はこだて縄文めぐりパスポート」の2日目ですし、昨日までの鉄道模様を見ると混んでいるだろうと思います。
車内は家族連れでお子さんの姿がちらほらと席に座っています。未来の鉄道おたくなのかも知れません。しかし、5月と言うのに相変わらず寒いです。GWの7日間の気温予報が低温だったので、冬の発熱ヒート系のインナー・アンダーを揃えて持ってきたので耐えられています。
身体の体温を上げるというのもあるのですが、最寄りの駅から歩いてトラピスト修道院を目指すことにしました。
この「いさりび線」は海岸を沿うように走っているので、景観の良さでも知られています。海に沈む夕日鑑賞なんていうのも人気のようです。
下に見える国道228号は「日本海追分ソーランライン」で、海岸線を結びながら小樽まで続いています。随分昔ですが、この道を札幌から函館まで車を走らせて来たことがあります。函館に行くためだけなら非常に長いルートです。(マイカー談はこの辺でやめておきます)
茂辺地駅に到着です。窓の外を見ると観光特別列車として使われる「ながまれ号」が見えます。
茂辺地を出ると一度海岸線を走り、再び内陸部へ入っていきます。
渡島当別駅に到着しました。
聖母トラピスト大修道院への最寄りの駅という事がわかるような駅舎です。
駅前から見ると、貴重な公衆電話ボックスと丸型郵便ポストがあります。現代にこの二つがセットで設置されているのは、相当まれだと思います。
ガイドブックでは、前を走る道路の向こう側にレンタサイクルで行くと楽という記事がありましたが、駅舎内にはトラピスト修道院への詳細な地図があります。徒歩で20分程度と書かれているので、歩いて行くことにします。
この地図は、よくできていて太い道路(国道228号)にぶら下がったように見える細い道は、丘になっていて、いずれも踏切があり道が続いています。そのため、車の往来が結構あるので、駅から最初の丘になっている所は、下を歩いて行く方が安全です。
修道院へのポプラ並木は「ローマへの道」
二本目の丘を登り切ると「踏切」がありそこを渡ると道案内にはあります。ただひとつ、この往路は踏切を渡った後のカーブから登り坂で強めなので、歩くのがイヤな人はガイドブックにあるように、電動のレンタサイクルがオススメです。
ポプラと杉並木が特徴の修道院へ続く道は、「ローマへの道」とあります。ここまで来ると長い登りとはいえ平坦になります。
車用の駐車場が手前にあります。ここに車を止めて坂の下から写真を撮って、ここの名物にもなっているソフトクリームを食べて引き上げる人と修道院までの坂を登って行く人に分かれるようです。
正門が閉まったままなので、目の前まで行く事は無いかも知れませんが、金網の門をはさんで左右にには、歴史などがわかる展示室があります。名品となっているトラピストクッキーやバターが生まれる工程の解説もあります。
終着駅「木古内」へ
トラピスト修道院には30分ほどいたので、次の渡島当別から木古内方面へは、11:15発、10分前くらいに戻って来ることができました。
木古内駅に行く目的のひとつが、木古内町郷土資料館「いかりん館」へ行こうと計画していたのですが、「鶴岡禅燈寺前」への木古内駅発のバスが繋がりません。歩いて行こうとすると2.4kmで約30分、タクシーなら5~6分程度です。
せめて、祝祭日だけでも函館発木古内行きの到着時間とリンクされていたらと残念です。今日は「道南いさりび鉄道」に乗車している人の多くは鉄道のマニアかそれに近い人が見受けられます。「いかりん館」にある道南地方で廃線になった「江差線」などのグッズや資料が展示されているのは、鉄道好きなら周知の事実です。
JR木古内駅北口です。新幹線の発着があります。南口には道の駅やバス停などがあり賑わいを見せています。
道南いさりび鉄道は、南口へ向かいます。
お腹も空いているので、木古内駅とバスターミナルをはさんで建っている道の駅「みそぎの郷 きこない」へ足を運びます。さすがにマイカーで旅している人達が圧倒的に多い証明でしょうか、車のエンジン音や人のざわつく声が風にのって近づいてくるようです。
店内も昼時とあって久しぶりの大賑わいです。今までの自粛ムードの殻を破るような感じで、レストランも30分以上待ちだったり、フードコートも座る席が見つからないと行った具合なので、手軽なモノを探してみます。
先ほどのJR木古内北口側に店舗を構える「曲正 北島製パン」は、休業していてこちらの道の駅でテナント営業中でした。人気で今にも売り切れそうな「絶品カレーパン」を確保しました。
パンの形状が独特で、表面に四角いクルトンのようなカリッとしたラスクが付いていて、通常思い浮かべるカレーパンが、油で揚げたような衣パンなら、こちらは、シュークリームのパイ生地のようにサクッという食感で独特です。
もちろん、名前の通り「絶品」でした。
木古内駅で、函館へ向かう便で迷う
12:51発で函館行きがあります。これに乗車すると13:56着ですので、函館市内の散策が十分可能です。
まだ、諦めてはいなかったのは「いかりん館」です。
歩いて行くとして、帰りはタクシーを呼んでもらうとすると、コストがかかってしまいますが先ほどの駅の北口から北海道新幹線を木古内から新函館北斗の1区間の乗車で時間を短縮できると意地を出して検索てみます。
「快速はこだてライナー」は使用エリア内になるので、別途費用はかからないのが救いです。
道南いさりび鉄道の12:51発を逃すと、15:19発まで時間があり木古内での待ち時間が無駄になりそう。
元町・ベイエリア周遊号で行きたいところへ
悩んだ割には、一番安易な「道南いさりび鉄道」の12:51発を使い、早めに函館に戻ることにします。と言っても、函館市内の観光は、過去に何度も見ているので、特に行きたいというところがないです。
最初この旅行計画を立てた時は、今日の夜の「北斗21号」で札幌に帰る検討しました。札幌駅が22:57着なので、何とか市電の外回り・内回りとも最終便に間に合い「西4丁目」電停から乗車できそうです。
地下鉄「さっぽろ」駅ー「大通」駅間に乗車して市電に乗り継いでも、札幌市地下歩行空間を歩いても、市電に乗車できそうです。
「えきねっと トクだ値」では、翌日の「北斗7号」の方がお得に発券できます。宿泊費をまかなえるほど安くはならないですが、ゆっくりと朝の出発の方が札幌に到着、後商業施設など開いている時間なので都合がいいです。
函館駅の4番乗り場から出ている、函館バスが周遊している「元町・ベイエリア周遊号」が便利です。
その前に本日宿泊先のホテルへ行ってチェックイン前ですが、荷物を置かせてもらいます。
まず、観光の中心地、金森赤レンガ倉庫群のあたりで下車することにします