懐かしい動態保存の機関車に出会う大井川鐵道の旅 【2】May 01, 2021~May 05, 2021
雨の中でホテルにチェックインです。予約時に決めておいた夕食は19時からです。明日の夕食の時間は明日に決めることとして、食事券を「発券」してもらいます。大井川鐵道の有人駅窓口から購入するのと同じ「硬券」が食事券になっています。
粋な計らいに思わずスマホでシャッター押しました。
本当は鋏(ハサミ)入れてくれるともっと楽しいのに・・・。
よく晴れた大井川二日目の朝は、
朝部屋の窓から大井川を見ると晴れ渡っています。昨日タクシーの運転手に聞いた地元の天気予報通りです。早速1階のレストランで朝食をしてロビーのエントランスの窓から見える大井川を渡る赤い大井川第一橋梁が印象的です。
今日は、千頭駅方面へ乗車して寸又峡に行く予定です。外へ出ると思ったよりも肌寒くてヒンヤリしています。
駅へ向かう隣には「ふれあいの泉」という温泉施設がある道の駅で、キャンパー達が集まっています。
先ほど数分で通るだろと予想した金谷方面の電車が、川根温泉笹間渡駅を出発してきました。この温泉への近道は撮影ポイントでもあるのか、時間に合わせて人が集まっていきます。
昨日ゆっくりと見ることはなかった川根温泉笹間渡駅を見て見ます。
「駅」の異体字(旧字)を使っているのが歴史を感じさせます。
正面からの遠景はこんな感じです。
一日往路・復路を含めて18本がこの駅に止まります。行く場所によっては乗り遅れると予定が大きく崩れてしましますね。
定刻通りに到着します。GWと晴れ間が見える1日という天気予報もあって、電車は思った以上に混んでいます。部活動なのか学生の姿もちらほら、高価なカメラを持っている乗客やら色々な目的でこの大井川鐵道に乗車しているのでしょう。
乗車後、昨日渡った塩郷の吊橋にはすでに朝が早いのに数人渡っているのが見える。また、駿河徳山駅で降車する人も多く、学生が主となっていたが意外にもカメラを持った人達もいるので、この沿線に何度も足を運んでいるのだろう。
外の景色を見ていると千頭駅にまもなく到着の案内が流れる。そうするとワンマンカーの降車口となる前方に人が集まって行きます。これは、井川線への乗車の先頭争い?なのかなと予想していました。
今日は寸又峡なので、そんなに急ぐことはありません。千頭駅には09:01着なので、そこから駅前にある寸又峡温泉行きバスは、季節ダイヤに設定されている09:25発と余裕があります。
寸又峡路線バスは、川根寸又峡線を行く
こんな険しいと思われる道を行きます。バスの車幅ギリギリの場所も多々あります・・・。
川根寸又峡線と言われる県道77号を走っていくのですが、所々に監視所があって片側通行となります。もちろんバスの運行が優先なので、対向車となる自家用車などは待つ回数が多くなりがちです。
GWの人出と重なって、車の交通量はずいぶん増えているように見えます。
バスが発車前に、アプトライン下り井川行きが出発します。待ち構えるように、すぐの踏切横がベストポジションとなるようでレンズを向ける人達でいっぱいでした。それが、通り過ぎてしまえば、祭のあとのように静寂が戻っています。
アプトラインの接続駅でもある「奥泉駅」に一度停車します。
今日、寸又峡温泉入口へ向かう目的は有名な「夢の吊橋」です。例えば、この吊橋とアプトラインを1日で同時に体験するには重要な駅になりそうです。
とくに新金谷駅から新金谷駅方面へ戻る日帰りならなおのことです。
下開土(したかいど)遺跡という縄文時代の遺跡が発掘されたので、縄文式住居型のトイレもあります。また、駅前のロータリーには縄文文化の人を模した像があります。
09:42発のアプトライン井川方面へも接続できます。
それならはじめから千頭からというのが一般的なので、あまり需要は少ないかもしれませんがここから続く「アプトいちしろ」でラックレール車両の連結と解放作業を見て、長島ダム・奥大井湖上駅と絶景を楽しませてくれます。
また、鉄道でしか行けない「尾盛駅」のような秘境駅巡りの足の手段としても有効かもしれません。そんな奥深い需要が潜んでいる楽しさがあります。
この道路沿いから絶景ともいえる「アプトいちしろ駅」が見えます。先に出発したアプト式機関車は残念ながらまだ到着していないようです。
井川線と路線バスを使って面白い旅も設計できそうですが、何せ札幌からの限られた時間を使ってですので、目的をある程度絞るしかないですね。
どちらかと言うと景色に感動するよりも、面白い道があれば歩きたいと思うタイプなので・・・。
10時を過ぎたところですが、すでに多くのマイカーなどが駐車場にあふれています。どんどん車が入ってきているので帰りは渋滞しそうです。
夢の架け橋の中央で何を願う!
2kmほどある「夢の吊橋」へ出発します。休日はかなり混み合うとの前評判があったので覚悟していきます。標高が高い場所なので天気の変わりが心配です。雲の動きが早く初めての土地ということもありちょっと気になるところです。
トンネルを過ぎ、二股に分かれる道が見えてきます。一方通行との標識があるので今日は渡って戻ることはできないようです。
係員の指示で階段を降りると吊橋にたどり着きます。その時点で現在30分待ちと言われましたが、結局吊橋に足をかけるまでの時間は40分くらい後となりました。
少し天候も悪くなってきていますが、行列は続きます。後ろを振り返ると前を見るより長い列ができていました。
待った甲斐があって、ようやく橋の手前です。
先行者の進む揺れで、景色をあまり見る余裕はありませんが、夢の吊橋を渡る「夢」は叶いました。
相方は何を願う!若い人は中央で恋を願うと成就するというが・・・若いは何をもってと精神年齢は若いと言い張っていた?
渡りきると急坂登りが待っています。息を切らすほどの登りで、階段はジグザグでジグを切るような感じでリズムをつけて行きます。気になるのは、小さなお子さんが体力があるとはいえ、マスクをしながら登っていることです。
密になることはないので、マスクを外した方が呼吸を確保するという意味では正論なんだと思います。年配者も多くゆっくりと登っていますが、マスクによる息切れ状態が気になります。
雨が降ってきていてカメラのレンズに水滴が付いてしまいました。休憩所がありますが、これからが思いやられます。
どんなところかというと、石段の階段が続きます。
相方と私は、普段登り慣れたトレッキングスタイルで軽快に登っていきます。
ここから、いま渡った「夢の吊橋」を見ることができるビューポイントとなっています。吊橋を渡らずにこちらの尾崎坂展望台に登ってくる人達もいました。
この橋からはこのように夢の吊橋が見られます。
環境美化募金案内所の前まで戻ってきましたが、帰りの道はほとんど雨にあたりました。と言っても通り雨のようで長くはならないのが幸いです。
SLを求めて千頭駅に急行!
コーヒーでもと立ち寄った雑貨屋さんです。緑茶が名産である川根、その中でその茶葉を使った「和紅茶」に目が止まります。
本格的な和紅茶を初めて飲みましたが、緑茶葉が発酵してまろやかになる感じで好きになりました。また、レアチーズケーキとフローズンチーズケーキを一緒に頼んだのですが、これがまたこの和紅茶に喧嘩することなく絶妙なバランスを保ってくれています。
静岡川根産茶葉の紅茶を帰ってから探したら、見つけました
寸又峡温泉入口から登り詰めたところの角にありました。
さっきまでのぐずついた雨は、嘘のように晴れています。
バス停に戻ります。帰りのバスには、奥泉駅で下車してアプトラインへの乗車する人もいるようです。それにしても対向車は、交互通行路のため各所々で渋滞となっています。
それだけ観光の人出が多いということだと思います。
路線バスが優先的に通っていくので、時間が大幅に遅れることはないと思いますが、マイカーでアプトラインに乗り継ぐなどの計画をする場合は注意が必要です。
奥泉駅から奥大井湖上などに向かう人も多いでしょう。
寸又峡温泉入口からのバスが、千頭駅に到着します。
千頭駅周辺をブラブラと散策したあと、千頭駅の改札を通ります。
この電気機関車は、大井川鐵道のヘッドマークが示すとおり最古参でゆうに70歳を越えていつはずです。現在の使用としては、SLの編成が長いときに使われるということですので、かなりの人が利用しているのではないかと思います。
空気抵抗などは考えられなかった時代であっても、煙突から出る排煙の方向を制御する技術は確立されて行きます。どっしりとしたメカを支える部品もSL蒸気機関車の魅力です。
1976年からここ大井川鐵道で運行されているC11 227号。
指定席に座って。
となりのレトロな旧型の客車は雰囲気は木を使ったぬくもりがクリア塗装で際立っています。
落としたものはどこへいくのか?
宿泊しているホテルから見える大井川に架かる赤い第一橋梁を渡っています。
抜里(ぬくり)駅に近づくに従い、川根茶の茶畑を走ります。新茶の明るいグリーンが印象的です。
合格駅の手前では「茶娘案山子展」のかかしが置かれていました。
合格駅です。春の桜の季節に臨時運行される「さくら号」で新駅「門出駅」へと向かうと縁起がいいらしい。でも、急行は止まらないので通過して御利益を得る?のかと・・・。駅が注目されて新たな道を歩むと思うと悪くはないように思う。
終点の新金谷駅に到着しました。
乗客が降りて、転車台の方へみなさん集まっています。
その模様を動画に収めました。SL急行かわね路2号が牽引していく様子です。
客車切り離した後、SL蒸気機関車単独でバックで戻ってきます。
本日のイベントはこれで終了です。新金谷駅から川根温泉笹間渡駅へ乗車する人は多くなく、そのほとんどが、金谷駅方面に乗車するか、駅前で駐車していたマイカーで人気はなくなっていきます。
今日は、ゆっくりいつもの温泉に浸かります。
明日は日本で唯一現存するアプト式(ラックレール)を体験するために、井川線に乗車予定です。
全国の鉄道網や廃線路、秘境駅など全体を見るときに使っています。自動車道路地図のような構成でわかりやすく、見やすいのが特徴です。
道路地図のレール版ともいえるのは、あの「マップル」が作っているからです。全国網羅しているので「紙ベース」の単行本タイプもありますがタブレットなどを常時持ち歩く旅ならKindle版にすると軽快に持ち歩けます。
旅先での持ち運びやチェックも可能な電子版(kindle)もオススメです。