懐かしい動態保存の機関車に出会う大井川鐵道の旅【6】May 01, 2021~May 05, 2021
本田宗一郎ものづくり伝承館の横には、二俣諏訪神社が鎮座しています。樹齢何年になるのか大きな杉の木が両脇にあります。
徳川家康の長男・信康が二俣城で自害したことで、この地に建立し葬られています。埋葬地として墓所にもなっています。
また、二俣城では、天竜川からの水確保のため運搬用の櫓(やぐら)を高層に据えていたようです。それを、この清瀧寺に復元再生しています。
坂を登っていくと、清瀧寺の本堂となります。
尋常小学校時代の本田宗一郎氏のエピソード。早弁をするために、正午を知らせる清瀧寺の鐘を勝手に30分早く撞いてタイムスリップさせた。時計よりも寺の鐘の音が生活を支えていたのが面白い。
清瀧寺の名の由来ともいえる、裏山からの滝があります。未だに枯れることがないということから、無念の死を選んだ信康の涙が流れ続けているとも言われています。
秋野不矩美術館から天竜二俣駅まで
クローバー通り商店街を来た道同様、天竜二俣駅まで戻ることにします。途中、ランチの時間ということもあり、いつものランチ難民にならないように店に入ります。
この店で食べていると、年配の杖を持った女性達が数人入ってきた。聞き耳を立てている訳ではないけれど秋野不矩美術館に行って来た話題。
Google Mapsで確認すると歩きで10分以内で行けそうなので、急遽変更して出発することにします。
私達は、この入口まで徒歩で来ているの気にならないが、車の駐車場からの長い坂道は慣れないとキツいだろうと想像がつきます。
道の途中のオブジェは、急坂を和ませてくれる。
坂道を大きくUターンするようにして美術館にもかうのですが、まだまだ坂の途中です。
場内に入ります。
「何か割引券はありませんか?」と聞かれるが「天浜線1日フリーきっぷ」ではなく割引券が別にあり、天竜二俣駅で受け取れるようだ。
WEBサイトで割引施設の一覧を調べると書いてあったが、天浜線のパンフにもそれらしき記載もないので、受付で他の割引を見ると「JAF会員」なら会員証の提示ですむのでモバイル画面を提示して割引を受けます。
割引は同じなんだけど、せっかく「鉄道」を使って旅をしているのに、車関係の会員割引を使うのはなんだか解せない感じがしています。
シン・エヴァンゲリオンの聖地で忙しいのはわかるけど、もう少し本来の鉄道旅行者をフォローしてもらいたいところです。
天竜二俣駅で、新所原方面へ行くか考えたあげく、掛川方面へ戻ることにしました。
本来なら1日フリーきっぷを有効利用するなら西鹿島より浜名湖方面に行かないとならないところですが、食べ物を求めて駅を目指してもアイドルタイムになっていたり、営業時間が終了というところも多そうです。
それならば、太古の杜として有名な小國神社へ行くことを決めました。相方もそこでフト気づいた様子です。
1日きっぷの『茶畑きっぷ』でよかったんじゃないの!
はい、それにすれば1,750円が1,430円と330円×2の差になります。
シン・エヴァンゲリオン聖地巡礼が落ち着くと、駅のホームは純粋な利用客がいます。
遠江一宮駅から出る送迎バスを使って
遠江一宮駅には、「百々や」という手打ちのそば屋さんがります。駅舎がそのまま店舗になっていて、待合室には待っている人がいて、列車が着くたびに名簿に記入していきます。そろそろ、品切れになるようです。
私達は、バスの時間が気になります。
ドライバーさんに聞くと、まだ出発まで時間があるようです。
朝の9時台から昼の12時台を除いて、1時間に一本で15時25分が最終のようです。無料で運行しているのはありがたいです。
遠江一宮駅本屋は、登録有形文化財になっています。また駅名が示すとおり「遠江一宮」は小國神社のことと思います
。駅のキャラクター「だいこくちゃん」は、説明書きによると「小國神社」の祭神である「大己貴命(おおあなむちのみこと)」をモチーフにしたゆるキャラのようです。
遠江一宮駅周辺案内を見て見ると、小國神社から徒歩で森の石松の墓などへ行けそうな雰囲気なので、Google Mapsで検索すると52分とでて来ます。地図上では、フォレストカントリークラブ横を通る道がありますが、敷地内なのか大きく迂回したルートが案内されます。
マイカーやレンタカーなら有効な周辺案内ですが、駅の案内としては広域なのでタクシーを呼んだりするのに手間がかかりそうです。
掛川方面からくる14:23着の乗客を待って25分に出発です。(どなたも乗車するひとはいませんでした)
旅先で旅の安全を知る。旅先でおみくじを引くのが好きです。
神徳殿前には、化石となった木として「木化石(もっかせき)」があります。
秋篠宮同妃両殿下がご参拝したときの「御参拝記念碑」が拝殿の向かって右前にあります。ひっそりとして自己主張してはいないのですが、その場の空気感を整える空間になっている気がします。
樹令1000年余りの大杉がご神木の一つとされています。昭和47年の台風で倒れたため現在の御神木の横に置かれています。
賽銭箱が、手前に置かれていますが、必ず近くまで来て入れることとなっています。遠くから投げいれると御神木を傷つけてしまいます。注意しましょう。
今回、小國神社で屋根の葺き替えが行われるようです。50年から60年と言われる神社の葺き替えに、出会うことが多いです。以前は出雲神社・伊勢神宮も訪問時に屋根の葺き替え工事がありました。
帰りのマイクロバスの時間は、遠江一宮駅の接続を考えると、天竜二俣~新所原方面行きなら待ち時間数分で都合がいいです。しかし、今日の宿泊は掛川市内なのでその場合は30分~40分の待ち時間があります。
そこで、もう少しゆっくり境内を見て回って、タクシーで駅の時刻に合うように帰った方がよくないか思案してみます。
もう一つの考えとして、今すぐにバス乗り場に戻って、また天竜二俣駅へさらに新所原まで行って、天竜浜名湖線を完乗するというのも頭に浮かびます。ただ、新所原から折り返すと19:20に掛川駅着です。
チェクインは問題ないとしても、コロナ禍で飲食の時短営業の心配もあって夕食が心配です。(※静岡県内は、特に影響はなかったようでした)
JRで新所原~掛川に戻るというのもあったので、とりあえずマイクロバスの停留所のある駐車場へ戻ることにしました。
結構、電車乗り疲れです。大井川鐵道で十分満喫したし・・・
井川線の井川駅の激走のダメージがまだ残っていて少し疲労感になっている。
と言う結論になって遠江一宮駅で時間を潰して「掛川駅」へ戻るという緩い選択に落ち着きました。
天浜線フォントとてんはまや
遠江一宮駅に戻ってきました。
駅を散策?します。
手書きの駅名看板に目がとまります。そして天浜線にはその手書きフォントをPC用にと作ったというポスターが貼られています。
これを利用すると
遠江一宮駅舎を本屋というからには、駅務室や発券などのきっぷ売場があるが、ここ待合室には鳥が巣を作っています。
ベンチに腰掛けると頭上からフンを落とされることがありそうです。
また駅に併設された男子トイレにも巣作りをしていました。気になる人も多いかもしれません。
掛川方面行きが来ました。「ゆるキャン△」ラッピング車両です。
天浜線では、オンラインショップがあって「てんはまや」でオリジナルグッズが購入できます。
「ゆるキャン△」の車内は、アニメの車両ラッピングそのままの写真台紙と「硬券」がついていました。
それにしてもアニメの集客力は侮れないですね。
天浜線掛川駅に到着します。なるべく早めにホテルのチェックインを済ませて、夕食を考えます。
残念なのは、天竜二俣~新所原までのどこかの駅に立ち寄れなかった事です。もし次回この天浜線に乗る機会があれば、沿線上のどこかで「宿泊」プランを立てて見たいものです。
心残りと言えば、転車台ツアーと組みになっている「鉄道歴史館」が見られなかった事でしょうか。天浜線フォントと手書き駅看板の比較をしたかったと思いました。
駅ごとに観光名所とタイアップして車内アナウンスして「○×寺は、次の~~駅で降りると便利です」などのインフォがあるとなおよかったと思います。
明日は、掛川市内を巡り静岡空港から札幌へ帰路に着きます。
つづく・・・。
私達は、掛川駅から下りを使いましたが、この「静岡のローカル線・天竜浜名湖鉄道のうなぎとレトロ駅舎を楽しむ」Kindle版は、大いに参考になりました。この沿線情報がパンフレットよりも詳しく解説されています。
なかなか、天浜線を参考にした書籍が見つからないので助かります。新所原から上り線の乗車案内ですが、下車駅など天浜線に初めて乗るならきっと乗車目的を見つけられます。