プーケット、雨季と言っても時々刻々美しいリゾート【6】Aug. 11, 2016~Aug. 16, 2016
昨日のツアーに参加する前の前に、貴重品を入れるためにセキュリティボックスの手順確認をした。扉を閉めて任意の数字を入れてロック。いたって普通の利用方法である。
暗証番号を入れても電子音はするが、まったく反応しない。
海外の電気系統は信じないー今度はセキュリティボックス
ごくごく普通の手順のセキュリティボックスでも、モノを入れないで手順の確認するのには訳がある。以前モノを入れてロックしたら、何度暗証番号を入れて解除しようとしても開かず、フロントに連絡してアナログキー部分から解錠してもらった経験があった。
しかもこの事件は日本のことである。
必ずセキュリティボックスは開くのを確認してから入れる。
それ以来、作動チェック後しか大事なモノを中には入れない事にしていた。
「時間がかかるから、明日帰ってきてからにしよう」と相方に言った。
「貴重品は持っていった方がいいわね!」と相方も冷静だ。去年のベトナムダナンでもカードキーが反応しなくて部屋に入れず、結局部屋を移動する事になったのも記憶に新しい。
昨日のツアーから戻って来て、二つのお願いをホテルした。ひとつは、気にかかっていたセキュリティボックスの件だ。ほどなくして、やってきた修理スタッフは、何度かリセットしても開かない故障とわかり、アナログキーの束を持って出直して来た。
暫く、その束の鍵からこのロッカーに合うのを探しているのだが、なかなか合わない。そんな管理で大丈夫なのかという思いと、チェックアウトの時間に迫った時間だったらどうするの?まだ、秘密の開け方があるのかもしれないが・・・。
「これで使ってほしい」と渡されるまで、1時間を過ぎた。
そして、チェックアウトの日に部屋のキーと一緒に戻してほしい、と言い作業は終了した。
ホテルでタクシーの片道チャータをしてみる。
もう一つは、パトンビーチまでのタクシーのチャーターの予約である。料金はちょっと高いなと思いながらも、このホテル周辺では交渉するところもなくイイ値は仕方がないだろう。 ホテルのまわりには、何もないんだから・・・。
このホテルを宿泊先に選んだ場合、私達のように出歩くのを主とした場合、交通の不便さがある。仮に雨季ではなくプーケットのハイシーズンで、ゆっくりリゾート滞在をするホテルとしては、他のリゾートホテルに比べて全体のグレードの低さを感じるかもしれない。
改装されている部屋がある一方、シービューデラックスクラスの部屋は建築当時から大きな作り替えがされていないのか経年疲労を感じてしまうからだ。
ただ、ここのビーチは専用となっていて、ゆっくり過ごしたい向きにはコストパフォーマンスの良さと相まって絶好のロケーションである。
朝は毎日掃除がされているし、ビーチはキレイだ。
ホテル専用のチャータータクシーの語学レベルは非常に高かった。
約束の10時にタクシーはやってきた。一応片道でパトンビーチ周辺にあるジャンクセイロンショッピングセンター迄お願いする。今までタクシーをチャーターしたり駅や空港で配車されるタクシーは,簡単な英語の単語も理解しないドライバーが多い。だからあまり期待しないで乗り込んでいた。
いつもなら、「言葉の壁」で車内の中では無言になりがだが、今回はちょっと違っていた。ホテル専用のチャータータクシーなので、英語圏の客だ多いのだろう。ほとんど英語はネイティブである。
そうなるとちょっと勝手が違うのである。話しかけてくる内容が高度になってきて、車内でゆっくりと今日の予定を考えようと思っていたので不意打ちである。しょうがないので、こちらの希望を伝えるためにスマホを手にとって翻訳ソフトを立ち上げた。後部座席でとなりに座る相方に目をやると、すでにiPnomeでアプリが立ち上がっていた。
翻訳ソフトのVoiceTraを試しに立ち上げてみたが・・・
私の方は、NICT(国立研究開発法人 情報通信研究機構)開発の「VoiceTra」を立ち上げるがまだタイ語バージョンは、試用版となっていてタイの音声に変換しない。ちょっとした会話であれば、Google 翻訳でお互いがスマホの画面を見せ合って意思疎通した方が使いやすい。インターフェイスが違ってしまうとどうしても一呼吸置いてしまう。
「パトンビーチには何しに行く?スイミング・・・レストラン?」とドライバー。
「ショッピング!」と面倒くさい感じで私がぶっきらぼうな口調で言う。
先ほどからの観光案内のように、通過する場所を説明してくれているので質問はまだまだ続きそうだ。案内はとてもありがたいのだが・・・
「どこに、(パトンビーチの)止める?」
「ジャンクセイロンで降ろして!」 と私が言う。ドライバーの表情がうなずく前に、次に言葉にしたのは、
「帰りはどうするの?」
「ジャンクセイロンからソンテウに乗ってプーケットタウンに行く予定」と大まかなスケジュールを話すと、ゆっくりと車を路肩にとめた。
追加料金を払って1日チャーターをする事にした。
私達のガイドブックの地図を示して、パトンビーチ以降もすべてチャーターしないか、という事だった。こちらの予定としては、ソンテウやトゥクトゥクに乗ったりして街並みの散策を予定していたし、プーケットタウンでは、路面店を歩きながら見てまわることを力説して見せた。
説得力とは人柄がものを言う。
お互い違う言語で会話しているので、最後は信頼感である。
運転は丁寧だし、車を大切に扱っている様子も見て取れる。
例えばフリーで止めた帰りタクシーが同じように安全かはわからない。
最初は抵抗していた相方も、的確な内容に折れていた。
パトンビーチに差し掛かると一方通行路に入ってしばらくするとジャンクセイロンである。道沿いに並ぶ店などを見ると、宿泊先の候補を早々に外してよかったと納得していた。きっと便利だろうと思いつつ、観光地のど真ん中は過ごしにくい。
「あなた方の予定を逆算すると3時にここで集合ってことで」店の前に止めて、そう言った。
「3PM?」たっぷり時間がある。次の移動手段を考えなくていので出来た余裕だった。
さすがに警備は厳重、ショルダーだと必ず中身をチェック
このショッピングモールはいくつかの入口で構成されていて、12日にあった爆弾事件のため、警戒レベルが上がっていた。入口では手荷物検査が行われていて建物に入るにも荷物を開けさせていた。
「いつもより店内の警備員が多いみたいね。」と相方。初めて来たのに不思議な発言である。
「出たり入ったりするたびに、手荷物検査はつらい(^_^;)」と私が答える。ショルダーを抱えているので、なぜか確実にチェックされる。『そんなにあやしいか?』と思いたくなるくらい。
「ブランド品見てもしょうがないし、見てまわっても検査の繰り返し・・・昼にしない?」
と相方が珍しく自分から食べることを切り出した。
両替所があったので、ちょっとだけ交換
食事には事欠かないほどたくさんあって迷ってしまう。地元の人に人気らしいのは日本食を提供しているところだ。何を食べようか探している時に両替所が目に入った。ATMで外貨引き出し予定だったが、目の前にあったここを使う事にした。ひっきりなしに両替をもとめてやってくるのだから、便利なのだろう。
タイに来てまで日本食?・・・人気のレストランでした
タイにくると、なぜか日本食を一度は選んでしまう。タイ料理が嫌いな訳ではないのだが、何となく飽きてしまう。結局選んだのが、「Fuji Restaurant」
この時間でも、地元の人なのか意外と混み合っていて数分またされる。食事をとっている間も何組かが列をなしている。
「ずいぶん、混み合っているのね!」と店内を見回した相方の驚きを隠せない様子。
「さっき、会計を済ませたカップルのあとにすぐに待っていた客が案内されていたし、いまだに、ここから見えるだけでも、3組は待っているみたいだよ。」
「食べ終わったら、さっさと出るのがいいのよね」
食事して一息ついては無理なようだ。私達がかいけいを済ませた後も、店の前では順番待ちで列をなしていた。
このショッピングセンター内で、あえて日本より高めの価格のワールドブランドものを買うわけでもない。興味があるとすれば、タイの雑貨が集まっている地下1階だろうか。先ほどから建物のエリアごとに手荷物検査があり、どうしても出たり入ったりが面倒になっている。
地下のスペースは、小物雑貨の店が集まっていた。
「この地下を見たら時間的にちょうどいいくらいだから、ここで終了だな」と相方に声を掛けた。
「恒例の象の小物探して見るわ」と相方から声がかかる。
ワゴンなど、小物を並べている小さな店がスペースの中央に集まっている。
何か見つけたようだ。店主と何か交渉をし始めている。年配の店の主人は、少し前までアジアの数人のグループに販売して一息ついたところだった。
相方は、象を探しているアクションを起こしていた。その中でも、小物入れになる小さな象を勧められている。いくつかサイズや色違いがあるようだった。
「この赤い象が一番輝いているみたい!」と根拠がどこにあるかわからない感覚を相方は言う。
「じゃ~、それにすれば。」と素っ気なく返した。
『値切るに違いない。この意味不明のささやのときは、値切りモードに入っている、いつものことだ。・・・・さっきの先客が値切っているのを見ていたはずだ。』
ここの店の主人は、人がいい。値切られるのを想定しているのかもしれないが、態度に嫌みがない。値切った割には、専用の小箱に丁寧に梱包してくれた。
いくつかの店を見ていると、フト目に留まった。この地下スペースの中でも少しグレードが高い商品だ置いてある商品構成で、あまり他のところに比べて客も少なく見える。ただセールという看板が店の前に掲げていて、通常高いけど今は安いという心理に誘われて入店する。
漆(うるし)塗りで金の模様が付いたハンドメイドの象である。相方が目をつけたものだったが、これは、私も気に入っていた。背が高くスラッとした店主は、ハンドメイドで同じモノは作れないのし作るのに日数もかかるので希少価値がある、と何度も説明をする。
「この価格から・・・(電卓を叩いて)この値段!」とOFFの金額を話す店主。
電卓がでくると、なぜかその価格では買えない本能が呼び起こされる相方。
電卓を差し出す店主、希望の金額を入力を促すので、相方はスラスラと遠慮もなくキーを入力。「○○○○バーツ」と。
さあ戻ろう!と思っても何度も警備に止められる。
待ち合わせの時間まで30分を切った。充分間に合うのだが、約束の場所に戻ることにした。その途中、「Bic C」の入口に人だかりが出来ていたの、ちょっとのぞいて行く事にした。入口前は、意外に混雑していたが、スムーズに入店していた。
その中で、何十人もいる中で、私だけが警備員に荷物の中身の検査をもとめられた。『そんなに怪しいのか・・・』と思ったが、中身を懐中電灯で照らされて確認して終わった。
店内は、さすがに大きなスーパーマーケットで、食べ物から衣料や小物雑貨まで何でも揃う感じがする。人も日本人も含めて、多種多様の国の人が土産品を大量に買っていたりする。明朗会計と品揃え、さらに安さが加わり人気のようだ。
ドライバーと待ち合わせしている場所へ行くのにまだ十分な時間があはずだった。この建物のフロアから戻るには、いくつかの建物を通っていく。出るのにはまったく問題がないのだが、入店するときの手荷物の検査である。
団体さんがいるときは、持ったよりも時間がかかる。
結局、約束の場所に着いたのは、3分ほど遅れてしまった。ドライバーは、こちらを気にかけているように見えなかったのでどうしたのかと思った。
向かえ側の対向車線で、バイクと車の接触事故があったようだ。もう事故処理が進んでいるようではあるが・・・。
タイでは、何度かバイクとの事故は見た事がある。日本での感覚で言うと事故が起きない事が不思議と感じる場面がいくつもある。東南アジアでは道路を渡るのもある程度慣れが必要なので、その交通量からも事故の確率が上がるのは容易に考えられる。
予定、古い街並みをみてまわるプーケットタウンへ
いよいよ、プーケットタウンへ。古い街並みを歩いて見てまわる予定だった。曇り空の天候が、よりいっそう暗く雲の量を重くしていた。
どこで下車して、何時に待ち合わせるかドライバーと話している時だった。
パトンビーチから30分もかからないうちに、コロニアル建築の街並みに変わっていく。
曇り空だけど、街並み散策にはちょうどイイと・・・スコールの洗礼
信号待ちになったので、こちらの地図を見せ「プロムテープ時計塔」の近くで降ろしてもらうことにした。散策程度なので1時間30分後に集合と約束していた。
「ひぇっー!」どこから出た声なのか驚きを隠せない相方が発した音。
「散策は中止した方がいい。この風にこの雨ならやり過ごす方法もないし・・・」
「これが、本当のスコール!?」と相方がやっと言葉にした。雨が突然降ってくるだけでなく風が強い状態のことを言うのを、何かの本で読んだと付け加えた。
ここで、1時間位待って、スコールをやり過ごすことも考えたが、たとえ雨が止んだとしても、散策に最低でも同じ1時間はかかる。オールドタウンの街並みに未練があったが、ドライバーにホテルに戻るようにお願いした。
ホテルからの往路は、海岸線沿いを通る道でパトンビーチへ行くルートだったが、復路の帰りは、プーケットタウンから北へ向かう402号線を使っていく。ちょうど島の中央を走る大きな幹線道路の一つである。
帰路ーSINGHAビールをもとめて 夕方5時の壁
もう一つ、ここの帰りに調達するモノがあった。ドライバーに、セブン・イレブンに寄ってほしいことを伝えた。
「なるべく、ホテルに近いところで・・・」と私が言った。ちょっとした食料とビールを調達したかったのだ。近いところと言ったのは、ビールや飲料がなるべく冷えた状態でホテルに戻りたかったことと、気になっていた17時の壁である。
ほどなくしてセブン・イレブンに到着した。
少しの食料とSINGHAビールがが目的である。日本でもおなじみだが、タイではこのSINGHA(シンハー)が、美味しいと評判である。
「これは5時にならないと・・・」時計を見せながら横に下げられた。
『やっぱり・・・』と思った。あと6分ほどでレジが使えるようになるから待つか?と言われた。さすがセブンである、人の感覚には任せないのか・・・当たり前である。
タクシーを待たせてあるからと、SINGHAビールの購入はやめて冷蔵ケースに戻してもらった。ホテル内で購入できる「Chung」でもイイかという諦めもあった。
ドライバーに話すと、「チャーン?シンハー?タイガー」と聞かれた。
2~3分ほどホテルの方向へ進んだところで、小さな商店があった。ここら辺の農村地帯の食料を担っているのだと思う。セブンのような合理性はないが、日本の昭和30年代の店のイメージである。
ドライバーが、ちょっと待ってくれと言いながら、車を降りて店内に入っていく。
手招きされたので、店内に。
店の人に、SINGHAビールがあるかではなく、冷えたSINGHAがあるか、を確かめてくれていた。セブンよりも、少し高かったが無事にSINGHA(シンハー)を手に入れられた。
(※誤解がないように、ここまでの移動ですでにお酒販売禁止の5時は過ぎています)
無料のフルーツサービスを食べにビーチサイドへ
ホテルに戻る頃には、完全に晴れていた。
このホテルでは、夕方無料のフルーツがビーチで食べることができる。泳ぐには波は高いが、フルーツを相方と一皿づつ食べる至福に時間を過ごす。
まもなく、晴れわたる陽の光も暮れていく。
タクシーのドライバーに感謝の一日だった。
明日はプーケットから、バンコクへ。帰国便まで乗り継ぎ時間がたっぷりあるので、エアポートリンクとスカイトレインで市内をちょっとだけ寄り道を考えている。
勝手にトランジットツアーである。
つづく・・・