6、目指した場所は、乳海攪拌のレリーフも残る天空のプリア・ヴィヘアへ(1)

クメール遺跡を求めて6年越しのシェムリアップへ【6】Apr. 29, 2019~May 06, 2019

6時40分頃には迎えがくるというのに、がっちりと「朝食」のためレストランへ。

今日も気温の上昇に思いやられます。

アンコールワットのあるカンボジアのシェムリアップの気温は、この時期は40℃付近になります。そう言う意味ではアンコールワットを見るベストシーズンは、乾期の始まる10月くらいからがオススメです。

が、この時期しか来ることができない私達は、水分補給と暑さ対策に余念がありません。

オプショナルツアーで参加する場合などは、見学して車内に戻ったとき「冷たい紙おしぼり」や「冷たいミネラルウォーター」のサービスがあるとうれしいです。

Borei Angkor Resort & Spaの食事は評判が良いらしい。

Borei Angkor Resort & Spaの食事は評判が良いらしい。

ベン・メリアはジブリの天空の城ラピュタ

東南アジアの世界遺産の遺跡巡りをはじめた頃、すぐに思い浮かべたのが「アンコールワット遺跡群」でした。その前年はタイのアユタヤを見て、これらの遺跡の成り立ちを追い求める旅を続けていました。

日本人に取っても、ジブリアニメファンにも印象づけている「ベン・メリア」は、世界遺産というよりもアニメの聖地としてとらえられている。

前回のシェムリアップで訪れたので今回はあえて外していたのですが・・・。

今回のメンバーは、私達含めて4名のツアーでした。そこで、ガイドさんの「行く途中でもったいない!」という何とも言えぬ営業トークに参加者一致?で付き合うことになりました。

ちょっと寄り道というよりも、プリア・ヴィヘアへ行くには本当に通り道です。さらに二度訪問して良かったなと思ったのは、前回「天空の城ラピュタ」のモデルを意識して行ったはずなのですが、その写真がライブラリーに一枚もありません。

2014年5月4日も、午前中にもかかわらず暑い日だった。

2014年5月4日も、午前中にもかかわらず暑い日だった。(ベン・メリア入口)

それもそのはず、前回も同じようにオプショナルツアーを使ったのですが、そのマイクロバスに乗る乗らないで、参加者にもめ事がありました。

そのため、小さな車両に変えて最後のホテルで乗車予定の人を残して仕切り直し。かなり他のツアーが混み合っていたのでしょうが、車のグレードやサイズを気にする人達がいたのは意外でした。

また、参加者同士の言い合いになったのも「旅」としてどうかと思います。ガイドさんとその会社に任せていればもっとスムーズに解決したのだと思います。そのことがあって、午前中の半日ツアーといえ険悪な雰囲気は引きずったままでした。

その意味でも、仕切り直しと思い再度予定外のベン・メリアへ。

「座るな!」などの立て看板が増えました。マナーが悪くなったのでしょうか?

「座るな!」などの立て看板が増えました。マナーが悪くなったのでしょうか?

ここベン・メリアでも「乳海攪拌(にゅうかいかくはん)」のレリーフが残っています。

ベン・メリアの乳海攪拌レリーフ (2014年5月4日撮影)

ベン・メリアの乳海攪拌レリーフ  (2014年5月4日撮影)

今回は、見学通路が整備されて、多少修復が進んでいます。

午前中が人気のベン・メリアですがかなり早い時間だったので多少空いていました。

午前中が人気のベン・メリアですがかなり早い時間だったので多少空いていました。

窓が天井付近にしかないという「秘密の部屋」はここだろうと思います。本当に目的はなんだったのだろうと思えます。

部屋というより通路に見える、第二回廊の不思議な部屋

部屋というより通路に見える、第二回廊の不思議な部屋

崩れさったままの遺跡が多いなかで、貴重なレリーフが残っています。

人がまだ少ないので、レリーフなどは見やすいです。

木漏れ日を受ける遺跡も情緒があります。

今回撮影した「天空の城ラピュタ」のモデルとされる遺跡です。

天空の城ラピュタのモデル!

天空の城ラピュタのモデル!

ここが、見学通路の木道の最後が、最初に目に入ってきた祠堂の裏側にあたるように思う。

ベン・メリアの入口として最初に目に入ってくる。その横に木道の入口がある。東のアンコールと呼ばれるように、三重の回廊で構成されている寺院である。

ここもアンコールワット遺跡群でも北東部にあたる世界遺産である。

次に訪問する「コー・ケー遺跡」はここからさらに20分ほど。ガイドさんによると単独で世界遺産をと考えているようだが、どの程度の規模か期待がふくらむ。

実は、この「コー・ケー遺跡」も前回、今見ていたベン・メリア遺跡と一緒に見たいと思い予約していたが、結局中止になってしまった。(人が集まらなかったのと車両やガイドさんなどの手配などが間に合わなかったとからと予想している)

プラサット・トム周辺に60もの遺跡が点在するコー・ケーへ

2018年1月のプノンペンに行った時に見た国立博物館の入口。大きなガルーダ像が目に入ってくる。館内は撮影禁止だったと思うが、入口手前でシャッターを切った。

コーケー遺跡で出土されたものでプノンペン国立博物館で見ることができる。

コー・ケー遺跡で出土されたものでプノンペン国立博物館で見ることができる。

前回のカンボジア・プノンペンの旅(12. 30, 2017~01. 04, 2018)で訪れたプノンペン国立博物館。

プノンペン郊外にある「南部遺跡群6、プレアンコール期のクメール遺跡を求めて南へ)より」の出土品もこのプノンペン国立博物館に集められているのでシェムリアップ以外に立ち寄る時間があればオススメの場所です。

暫くして、コー・ケー遺跡の駐車場に到着。

この辺では、電気がきていないので文明の利器ソーラーパネルが活躍しています。レストランにお客さんがテーブルに座ると、頭上の扇風機のファンを回してくれます。空いていればなるべくファンの風がくる席をススメられます。

相変わらず日差しが強く、水分補給に注意する。

相変わらず日差しが強く、水分補給に注意する。

駐車場から歩いていくと一番に目に飛び込んでくるのが、この崩れた遺跡。

プラサット・トムに向かう過程で、修復中の遺跡が多いことがわかる。この付近だけでも遺跡があるので、意外でした。コー・ケー遺跡群のガイドブックや歴史資料によると広範囲に点在している。

このプラサット・トムのピラミッド型だけを想像していたので度肝を抜かれてしまった。

世界遺産プリア・ヴィヘアと距離は1時間ほどあるが、このコー・ケー遺跡もその一環として整備されているのか、立て看板を見て納得する。

周辺の遺跡と地雷の撤去が進み安全が確保されれば世界遺産!?

周辺の遺跡の修復と地雷の撤去が進み安全が確保されれば世界遺産!?

状態は決して良くないのだが、いくつかレリーフが残っているので、カメラに収めておく。

さらに奥へ進んでいくと倒壊した支柱の通路を進んでいく。

ここでも、レリーフが見られます。

何とか外観を保っている遺跡も多い。

カンボジアの遺跡はモンスーン気候による強い雨によって大地からの恵みを育んでいます。そこには、米や果実など食料となっていくものもあります。しかしその反面、成長の早いガジョマルなどの木々によって、伝統的な遺跡を破壊していきます。

先ほどのベン・メリアやアンコールワットのタ・プロームもモンスーンによって

先ほどのベン・メリアやアンコールワットのタ・プロームもモンスーン気候によって

サンポープレイクックにおいても、ガジョマルの木々による大木に遺跡を浸食される様を見せつけられてきた。

コー・ケー遺跡のなかでも「ピラミッド型」で見る物を圧倒するプラサット・トムが見えてくる。

プラサット・トム

プラサット・トムの全容が見えてきます。

以前は、ここから見える中央に階段が設置されていましたが、見学順路に従い裏手にまわります。

ジグを切る*ように階段が付けられています。

ジグを切るように階段が付けられています。

ジグを切る:「登山用語」
急な斜面のところを、あえてジグザグに登り降りすることで、距離は長くなるが斜度が緩やかになり楽になる利点がある。
登りは日差しが強いこともあり、休みやすみ階段に足をかけていく人が多いです。上から見ると急階段なのがわかります。
登りも下りも注意が必要です。

登りも下りも注意が必要です。

下りの方が怖さを感じます。ジグを切っているとはいえ急勾配なのは、以前の直線の登り降りと変わりがありません。しかし、休憩が取れる踊り場ができるし交差もしやすくなっています。高所恐怖症なら尚のこと比較的この階段の方が安全です。

人が小さく見えます。

最上部には、祠堂が建っていたと言われていて、その面影が残っています。

頂上に残されたレリーフ

頂上に残されたレリーフ

前にまわるとはっきりと刻まれている彫像

記念写真を撮ってから、下山?です。

先ほどの階段を戻ります。

先ほどの階段を戻ります。

プラサット・トムの横を通って駐車場へ戻ります。

レストランの一角を借りて、ランチライムです。昨日とまったく同じお弁当でした。正直、暑さで食欲も落ちていたところに同一メニューでゲンナリです。さらに、味付けが昨日よりも美味しくない。

日影になっていて過ごしやすい。ここのレストランなら、調理品を食べられるレベルかも。

日影になっていて過ごしやすい。ここのレストランなら、調理品を食べられるレベルかも。

ここで、好きな物をオーダーして食べるのは問題があるのかな?ランチボックスとかお弁当というのが、なんだかむなしい・・・。

このあと、待望のプリア・ヴィヘアに行くということですが、このコー・ケー遺跡に点在している主要な遺跡には寄らないのかと疑問に思います。一部、地雷撤去されていない場所もあるとの事も承知していますが、道路沿いに面している主要な場所があるはずです。

日本人が、遺跡巡りをする場合の思考などをもっと勉強してほしいように思います。他の方も一緒にいますので口を出さなかったのですがちょっと不満が残ります。ガイドさんのレベルの問題なのかも知れません。

目指した場所は、乳海攪拌のレリーフも残る天空のプリア・ヴィヘア(2)』につづきます。

ここコー・ケー遺跡は、クメール美術の様式のなかで、アンコール期の10世紀の第2四半期にあたり「コー・ケー過渡期」という様式名で分類されています。

クメールの様式や彫刻などを手軽でありながら深く知るには、プノンペン国立博物館のオフィシャルでもあるこの書籍の日本語訳がオススメです。


つづく・・・