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【ジョグジャカルタ】8.北部から南部へ、宗教の共存ロロ・ジョングラン寺院へ

クメール遺跡ボロブドゥールの旅【6】Apr 28, 2016~May 04, 2016

プランバナンへは、トランスジョグジャで気軽にいける

当初プランバナンへ行く計画は、自分たちで格安の周遊バスであるトランスジョグジャの1Aの路線を使って、滞在の最終日に行こう決めていた。

しかしながら、すべて遺跡ツアーに組み込まれていたため計画を止めてお願いする事にした。プライベートツアーのようになった事もあるが、結果として良かったのだと思う。

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というのも、入場料や日本語のツアーガイドを頼むと結構な金額となる。いかにトランスジョグジャが安いといっても、外国人旅行者の価格は意外とかかってくる。

プランバナンは世界遺産、入場料は高いのか?

ここだけ入場しようと思うと18$(ドル)(世界遺産Webサイトに書いてありましたが、現地通貨230,000Rpルピアで購入している人が多かったように思います)でした。

※こんなチケットでした。

※こんなチケットでした。

私達は、ブディーさんからチケットの半券を後からもらったので金額についてはわかりません。ただ、世界遺産の維持費としては妥当なのかもしれませんが、下調べで見たり聞いたりした結果としては入場料が「高い」という印象を持つ方が多いように思います。(外国人と地元民の価格差が見えるからでしょうか?)

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ボロブドゥール遺跡を見てきて、相方が思い出したように言う。
「そう言えば、土産品の物売りはたくさんいるけど、子供がやってないね?」
すかさず私も

「そう言えば見ないなぁ~、最近行ったタイでもカンボジアでも、ベトナムでも必ず声をかけてきたのは子供だったね。」

インドネシアの子供に対する教育

ブディーさん曰く、「日本と同じように、国が教育に力を入れていて親も熱心に学校へ通わせる」習慣があるという。その言葉は少し誇らしげに見えた。

今日は、土曜日であるから日本人的な発想なら昼くらいから子供達が物売りに参加してきてもおかしくないと思いつつ、教育に熱心あれば、国の子供達の社会に対しての立ち振る舞いの違いを垣間見た。その代わり、大人のいつまでもついて来る物売りのしつこさは、今まで経験した東南アジアの国で、1番のような気がした。(面白いモノがあったら、買うと決めているのだが、なかなか出てこない・・・)

「ノー・サンキュー」と強く言わないといつまでもついて来るとブディーさんからのアドバイス。でも、私と相方が、弱腰に言ってもぜんぜん効き目なし。

ブディーさんが、見かねて何やら言っている。なんとなくこんな雰囲気だ。
『今日は、もういいだろう。いやがっているんだから、俺も怒るよ!』もしくは『この人達は買いそうもないから諦めなよ・・・』と言った感じである。

その言葉で、今まで合わせていた歩調を緩めていった。

※すごい人が・・・

※すごい人が・・・宗教の違いは関係なさそうだ。

仏教とヒンズー教の融合

北部にあるボロブドゥール遺跡は、クメール様式の仏教寺院が建ち並び距離もさほど遠くない。ここはヒンズー教の遺跡群である。
そして、遺跡内にはヒンズー教の神々がおかれ、仏教寺院であるボロブドゥールとは趣を変える。

しかし、なぜ同じ時代に、それぞれの寺院が建てられて共存できたか?不思議である。
中部ジャワ期と言われる八世紀から十世紀頃に、宗教観の違う2つの王朝、仏教のシャイレーンドラ王朝(プラーモーダビルダニー妃)とヒンズー教のマタラーム王朝(ラカイ・ピカタン王)の結婚によって王族どうしが親戚の関係であった。

恋愛関係というのは、宗教や主義主張においても実に寛容である。まさに「愛は地球を救う」である。
プランバナンにそびえる三大聖堂のうち、一番大きなロロ・ジョングランは、先祖の霊を祀っている廟(びょう)である。

ドゥルガー女神の伝説が、ロロ・ジョングランの言い伝え

その中で、シヴァ聖堂は、もう一つの不思議である。
「この神が置かれているシヴァ聖堂は、建物の中心にない」と相方は、知らないでしょうという顔をこちらに向けながら言う。

「なんで?」と私。

「それがわかったら、ここの遺跡の解明が進むはず・・・」と未知こそ本筋であると言いたげである。相方の知識もここではあまり役に立たない。

このシヴァ聖堂の中央に「シヴァ神」とその手前の東側には、シヴァ神がのると言われるナンディという雄の牛。北側には、ドゥルガー女神、南にはアガスティア、西にはガネーシャが配置されている。

ドゥルガー女神の伝説は面白い。ここでは、水牛の上に乗り尻尾を右手で持ち、左手は悪魔の頭髪をにぎっているとされている。

※シヴァ神の妻

※シヴァ神の妻(ドゥルガー女神)

ドゥルガー女神の伝説が、ここ、ロロ・ジョングランの言い伝えである。プランバナンを支配していた王、プラブ・ボコ王の暗殺を企てたバンドン・ボンドウォソという男。やがて、それは成功しそこの王位になるが、プラブ・ボコ王には、ロロ・ジョングランという娘がいて求愛し妻となるように言い寄った。

困った、ロロ・ジョグンランは、
「1日で千体の神像を作れるなら」と結婚の条件をつける。
朝まで999体しか作ることができなかったのはロロ・ジョングランが邪魔をしたことを知ることとなり、その男の怒りによって石に変えてしまった。その石像こそが、ドゥルガー女神であると伝えられている。

※ガネーシャ像はシヴァ神の息子と言われている。

※ガネーシャ像はシヴァ神の息子と言われている。

また、頭が象の頭部になったガネーシャ像にも言われがあります。シヴァ神の息子が、神聖な水浴場で、父のシヴァ神を追い払ってしまったことから始まる悲劇。

怒った父は、ガネーシャの頭をはねてしまう。それを知った母親は、深く悲しんだ姿から息子を行き返させる。そして、象の頭を切って息子につけた。
それ故、障害を取り除き、大きなお腹から財をもたらすと言われている。

※シヴァ神

※シヴァ神

その手前には、ナンディが鎮座している。

※シヴァ神の自家用車?ナンディ

※シヴァ神の自家用車?ナンディ

そして、現在このジャワ島ではイスラム教の信仰されています。しかし世界遺産という登録が後押しがあったとしても、宗教観の違いを乗り越えて修復と再建がされているところは、かつて祖先が崇拝した偉業をたたえているのかもしれません。

※パズル合わせのように、丁寧に修復が進んでいる。

※パズル合わせのように、丁寧に修復が進んでいる。

朽ち果てて破壊された石の集まりは、途方も無いジグソーパズルのように感じます。

ここにも、鬼面のカーラをよく見かけます。

※カーラは、時。

※カーラは、時。

そろそろ、カーラの如くプランバナンも時間切れです・・・。

※ラト・ボコ丘陵地帯へプランバナンに沈むサンライズを観に移動

※ラト・ボコ丘陵地帯へプランバナンに沈むサンライズを観に移動

ボコの丘へ移動する、プランバナンの方向からの夕日がキレイなそうだが、日中のカンカン照りの太陽は、夜に向かって雲をどこからともなく連れてくる。インドネシアに来て、まだ、三日目なのだが、この季節夕方から曇ることが多いのがわかってきている。

ちょっと不安だが、今日一日はまだ終わらない。

つづく・・・

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