東西経済回廊の起点、貿易港ダナンこそ直行便の意義がある。
ダナンからフエに続く国道1号線を進むと総延長6kmを超えるトンネルがある。そこは高低差475mもあるハイヴァン(Hai Van)峠を直線で突き抜けていく。そこを走行する車は15分かからないで通り抜けてしまう。
そのハイヴァン峠は、これまで1時間をかけて走行する難所で、つづら折りの急カーブが多く、ベトナムにはつきものの雨季にはスコールなどので地盤を弱くして路肩などが崩れたという。
このハイヴァントンネルの建設や技術協力をしたのは日本で、ランコー地区のホテルへ宿泊したときの空港までの送迎ドライバーは、日本が作ってくれたと感謝された。
ホテルだからというのもあるのかも知れないが、ダナンでタクシーをチャーターして回った時のドライバーも、iPhoneの翻訳で、わざわざ「このトンネルは、日本製です」と言う位だからよほど生活に寄与したのだろうと思えた。
東西経済回廊(EWEC)とは、ベトナムのダナン港からフエを通りラオスとの国境ラオバオ、タイとの国境サバナケットをへてタイのムクダハンを経由しUNESCO 世界遺産のスコータイ、タイの国境メソートからミャンマーのモーラミャインまでを結ぶ約1,450kmの道路を開通させた経済圏道路。
以前東南アジアの経済の道を描いたモノを再掲載。
この図を見ると、これから日本の産業が必要とするミュンマー・タイ・ラオス・ベトナムといった国々を直線で結び、東はダナン港西はミャンマーのモーラミャイン港からの物流を短縮できるようだ。
ここ東西経済回廊を使用した物流は、これからの日本の産業が進出している企業に取ってもメリットがあるのだと思う。
また、ベトナムというか東南アジアで貿易港として思い浮かべるのは「ホーチミン」が、商業の拠点にもなっている。
今後というよりも現在、産業がミュンマー・ラオス、タイと言った経済圏に注目が集まっているのでダナン港の輸送経路が注目されていくはず・・・。
ところが、一度ダナンへ行ってみると隣国、韓国(ソウル・釜山)からの航空便が多く、日本は大きく水を空けられているのが一目瞭然です。
ベトナム航空やベトジェットは、日本国内の成田や関空からのダナンへの直行便を出しているので不便はないという人も多いと思う。
ダナン観光、旅行先としての優位性
以前に実際使ったルート「大韓航空」使用
ダナンなら世界遺産を3ヶ所、一度の旅行で見ることができた。
ベトナムの中部が歴史において重要な位置にあることは、世界遺産が集中してあることでわかりやすい。
前回宿泊したアンサナ ランコーホテル(Angsana Lang Co Resort)は、ダナンの市街地から40kmと離れた場所でしたが、世界遺産のフエとホイアンのちょうど中間地点にあり、その場所への無料のマイクロバスがあった。
このロケーションからも、「世界遺産」へのアクセスがたやすくさらにビーチリゾートも満喫できるので、満足感の高い旅行のプランを組みやすいと思う。私自身は、ホイアンよりさらに南にあるヒンズー教の聖地の「ミーソン遺跡」が一番の目的です。
一つの都市に行って世界遺産の中でも文化遺産を複数体験できるので、休みの少ない日程で海外旅行をするには最適な場所の一つとなった。
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世界遺産「フエ」-1993年( 『阮(グエン)王朝』
旧市街の城壁は、水が引かれたお堀(濠)によって守られている。
門の外は、お堀があるためたやすく侵入できないような城郭になっていて、ベトナム戦争では、この城壁が旧市街を守ったとされている。
王宮を含めトゥドゥック帝廟・ティエウチ帝稜・カイディン帝廟・ザーロン帝稜・ミンマン帝廟を一度に見るなら、ダナン発オプショナルツアーをつかったり、フエに宿泊する、タクシーをチャータという方法もありそうです。
王宮周辺をシクロで周遊するのは最適ですが、人力で帝廟巡りをするのは時間とドライバーの体力の消耗で無理なように思います。特に二人乗りではなおのこと大変なことになりそうです。
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世界遺産「ホイアン」-1999年(古い町並み)
日本人が建設に関わったとする日本橋(来遠橋)の旧市街地が魅力で、昼間の風景と夜の旅のプランを変えることができそう。
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世界遺産「ミーソン遺跡」-1999年(チャンバ王国の聖地)
ベトナム解放軍の基地があったためアメリカ軍の空爆によって破壊されたいる。エリアをA~Gと分けられて管理されています。
ダナンにあるチャンバ彫刻博物館に収めてもいいように思うが、遺跡を使った展示スペースがあるのは珍しい。
タクシーをチャーターして、チャム彫刻博物館へ行った時の模様です。
ダナンが注目されるわけ
近年米国トランプ大統領と北朝鮮との会談場所として「ダナン」が一躍有名なり、ベトナムのビーチリゾートが撮し出されて一般の人にも注目されています。
その代表的な場所は、近年ホテルが建設されて人気のミーケビーチ周辺です。
また、ダナンへ日本からの直行便は「成田空港」と「関西空港」がありますが、新千歳を利用する場合、国内で前泊することになる便が多いように思います。
ここで、1日海外で過ごせない休日を作ってしまいます。長い休みを十分に使っての海外旅行なら、時間にゆったりとした余裕ができていいのかも知れません。
ベトナムのダナンへ行く場合のツアーを見ると、一度ホーチミンに入りフエまで国内線を使い、細長いベトナム1500kmゆえに再び航空便を使いハノイを観光して帰国する、詰め込んだルート設計も多いように思います。
ベトナム再入国30日以内の場合ビザが必要となる改正前は、ホーチミンやハノイからカンボジアのシェムリアップ(アンコールワット)を見て、再びベトナムに入国して帰国というルートも多く見られました。
ベトナムが単なる観光移動から、ハワイなどのようにビーチリゾートが充実してきたのも、海をエンジョイする指向に代わっているように思います。その1で書いた記事「ニャチャン」も同様ですが、ビーチを楽しむ人が多く見られます。
あとは、その旅程の利便性が実現すれば、日本の若い人達も行きやすくなると思います。
日本人の南国リゾートとして、英語圏のハワイとは食事や泳ぐ環境などホスピタリティでは及びませんが、限られた日数でしかも低予算で過ごす事ができるメリットがあります。
マーブルマウンテンとも言われる「五行山」は、側面にエレベーターがあり中腹部まで上がることができます。(入山料金とエレベーター代金が含まれた価格でした)
その別の入口から入場券を購入して5つの山の代表格「トゥイーソンの洞窟」に入ります。
何とか迷いながら、洞窟から展望が開けるところまで、登山のように登っていきます。不自然な場所に穴が開いてるようにも思えます。
再び、エレベータ側へもどります。横の階段を徒歩で登るため、先ほどの入場券を提示しますが、ここは別途入山券が必要でした。大概の観光客はエレベーターを使っているようですが、地元のファミリーなどは、こちらの徒歩での階段ルートが多いように見えます。
エレベーターが到着する中腹には、寺塔がいくつかあります。
そこから、さらに山頂までいく階段と岩登りをすると見えてくるのが、道沿いに海岸線が続く展望です。
このように、ビーチを起点にして、北のフエ、南のホイヤンやミーソン遺跡とビーチで過ごす合間に足を伸ばせるロケーションは貴重です。オプショナルツアーの企画も立てやすく満足度が高い旅行となりそうです。
一番初めに紹介した長いトンネルを使わずに、ダナン市街から古都フエまで続く「マンダリンロード」を使い、ハイヴァン峠に寄り道するルート(旧道-時間を短縮しない旅)を企画してもいいかもしれません。
夢の新千歳発直行便-その3へつづく・・・
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