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【マレーシア】5,つづら折りの道、キャメロンハイランドへ続くルート59

Copthorne Hotel Cameron Highlands

当時、タイのシルク王は、この険しい山道ともいえるルート59(旧道)の道路を使ってキャメロンハイランドへ行ったはず。

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マレーシア北へ南へ2000kmの旅へ【5】Aug. 11, 2017~Aug. 16, 2017

スリムリバーまでのマレー鉄道ETS(KTM Electric Train Service)は、140kmの最高速度で走る電車(電化された区間のため)である。

乗車券を見るとMYR23.00とあるので、日本円換算すると600円弱である。(指定席での料金なので安い)ー1リンギットが25円~26円以内で計算
ETS GOLD

ETS GOLDの表示がある切符、SILVERは各停などでちょっとだけ早い。

食堂車があるというので。。。

さすがに、車内は空調が効いていて寒いくらいだ。それも、大きく客車の温度を変化させると窓の曇りが出て結露対策ともいえる。さっそくリュックから上着を取り出して着込む。黙って座っていても仕方が無いので、期待をふくらませて後方の車両の食堂車に行ってみることにした。

ちょうど、乗車券の検札が終わったのでスピードを増したETSの揺れによろめきながらも、食堂車へ行ってみる。

食堂車

コーヒーを作る間に許可をもらってピクチャー!

座席の前方部分だけを使った簡素なもので、期待していた感じとは違っていたが、せっかくここまで来たので、温かいコーヒーくらいは注文する事にする。

メニューもたくさんあるわけでなく、サンドイッチとか温かいものは電子レンジメニューのもの。本当はテイクアウトして、座席まで戻る予定でいたがちょうど速度を増すような体感が伝わり、左右の揺れのなかで持ち運ぶのは断念しました。

テイクアウトコーヒー

テイクアウト用に茶袋に入れてくれましたが、向かい側の小さなカウンター席の隅で飲むことに。

停車駅が近づいているのか、スピードがやや落ちて来たので、自分達の席のある先頭車両に戻る事にした。これくらいスピードが落ちないと通路側にいる人にはコーヒーを浴びせてしまうかもしれないくらい揺れていた。

スリムリバーという場所は、日本軍が英国軍と戦った進攻作戦と知る。

数分の遅れでスリムリバー駅に到着。通常駅周辺には、商業としての店が並んだりするように思うのだが、まわりには住宅があるくらい。特に大きな建物もなく閑散とした印象である。ここに駅を作るほど利用客がいるのだろうか。

跨線橋から

スリムリバー駅、跨線橋を渡り改札の方向へ

このツアーに参加する前に予定表を見てスリムリバーに興味を持った。キャメロンハイランドを調べている(ジムトンプソンの失踪というか「熱い絹」を現代と重ね合わせていた)うちに、出てきた地名だったからだ。

1941年12月8日に日本軍が北から南の進攻する作戦は、英国軍と大きな衝突となりスリムリバーの戦いとされた。その後、南のジョンホールバルにまで55日間という早さで進軍したという。

 

元々の計画では、キャメロンハイランドに行くならイポーからが便利だと思っていた。事実この乗車中のマレー鉄道もイポー(Ipoh)行きである。イポーならマレーシア航空などが発着する空港もあり数は少ないが就航便もあり需要があるのだろうと思っていた。

GoogleMapsで調べてみると、スリムリバーの地理的位置はキャメロンハイランドへ行くルートとしては便利な位置にありそうだ。ただし、交通機関が確保されていればだが・・・。

Slim River station

Slim River駅に到着。駅構内(Platform1)にトイレがあるし、改札を通った外にもあった。

どちらかというと閑散とした駅のように感じる。すでにこれから乗車するツアーバスは到着していた。クアラルンプールからは、ルート1を使っても高速道路を使っても100kmを越える距離にある。14:00に乗車した1時間ほど早く出発しているので、十分間に合うのだろう。

しかし、これが手荷物を持った個人旅行の移動なら随分と状況が変わってくる。ツアーでなければ利用しにくい行程だと思うが、旅としては面白い。

Slim River

駅の構内はキレイで人が少ないので迷う事はない。

「熱い絹」の舞台となったタナラタを結ぶ旧道を通って

スリムリバーを出て、高速道路であるNorth–South Expressway(AH2)に入る、タパー(Tapah)のインターチェンジを出てルート59に入り細い山道といえる小さなカーブを走ると、Uターンするかのような半径のカーブの横に「イスカンダルの滝」が見えてくる。ちょうどスリムリバーを出発して1時間たったくらいだと思う。

Lata Iskandar

バスの窓(車窓)から。「イスカンダルの滝(Lata Iskandar)」は、落差の大きい滝らしい。

スマホのアプリで標高を見ると、約700mほどを示している。ここら辺で、一度15分位の休憩があると理想のような気がした。ここからまだ1000m弱の高度をバスのスピードで登って行くのは、バスに酔いやすい人や小さなお子さんなど、身体に変調をきたす可能性がつよいように思う。高山病とは言いにくいが、標高差よりも気圧の差によってそのような症状がでることがある。

相方も例に漏れずに体調を崩してしまった。ひとつだけ幸運があったとすれば、しばらくして30分以上の渋滞でバスの動きが停まった事だろう。(どこかで停まって深呼吸で症状は和らぐはず)

旅行に一箱あると安心です。

 

大型バスでなく、タクシーなどで来た場合だったら、ここで車を止めて遊歩道を使って滝壺を見るのも楽しい。バスの車窓から見えた小さな店を見てまわるのも楽しいかもしれない。

ここを過ぎてもこれから進んで行く道路は、登山で言うジグを切って行くようなカーブが連続し高度を上げていく構造である。さらに、対面通行がやっとの道幅で、路駐とも重なりところどころで渋滞も発生している。

110kmを2時間位の予定で出発したが、渋滞などがあり夕食の会場に到着したのは、3時間ちょっとだけ切る時間がかかっていた。

気温が低いのでスチームボート(火鍋)の夕食

バスであれだけ体調を悪くした相方は、夕食の店の前に着いて冷たい風に当たり深呼吸すると、もう先ほどの具合の悪い表情がなくなっていた。

「食事できるの?」と聞いてみるが、何事もなかったように言ったのは驚きだった。もう食欲まで回復しているか。

「スチームボートってどんな料理・・・」

「中国の鍋料理って書いてあったような気がする」

「温かい料理の方がいいかもね。ここはもう寒いくらいの気温になっている」と相方が言ったのは18:30分を少し回った頃だった。

Steamboat

スチームボート(Steamboat)、シメのラーメンは、日本風?

暑くなるだろうなと思いバスの中で、大瓶のビールを予約していた。これだけ寒いと大瓶を目の前に置かれたときちょっとだけ躊躇した。

Skol beer

Skol ビールはブラジルの会社らしい。 マレーシアではCarlsberg が扱っている。

マレーシアのコンビニなどにSKOLビールを見てどんなビールだろうと思っていた。ブラジルの会社なので熱帯地方に合うビールなのかと思いながら飲む機会に恵まれた。マレーシアではCarlsberg (カールスバーグ)がその醸造と販売をしているようだ。

長い一日が終わり・・・キャメロンハイランドのホテルに到着

食事を終えて、ホテルに着いたのは20時をまわっている。ロビーの横には暖炉があり実際に火が着いていた。その暖炉は、熱い絹で表現されている棚となったマントルピースが装飾に使われている。

 

札幌でも、暖炉やペチカなどは冬の暖房に使われるので珍しくはない。しかし東南アジアに来て、火をおこさないとならないくらい寒いとは・・・。

Copthorne Hotel Cameron Highlands

Copthorne Hotel Cameron Highlandsに到着

「火付いていない?部屋は寒いのかしら・・・もし寒かったらここに降りて来て暖まろう!」

ここの寒さは、登山用のダウンがあるとちょうど良いくらいの気温。本当に標高が高い避暑地として使われている地形です。

マレーシアの気候としては、特別なので現地で調達するのはもったいないくらい高価になることもあります。

折りたたんでコンパクトになるライトダウンを持っていると安心です。ブランドにこだわらずに気に入ったモノをチョイスするのがよいと思います。

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表面は程度よい光沢感があり、撥水、透湿機能を備え、防風性にも優れています。軽量、ふわふわでソフトな質感、体を暖めて

相方の言った言葉の中に、マレーシア旅行を計画している時にキャメロンハイランドに対して反対していた事が、現実になっていることへのモヤモヤした気分が助長される。

KLセントラル駅の構内のコンビニ

KLセントラル駅の構内のコンビニで買ったえびせんと豆菓子。パンパンに膨張

寒さの基準となる標高は、こんなスナック菓子でもわかる。登山で2000m級の山に登ると現れる。この膨らみ具合は、高度が高いことを教えてくれる。下界の気温に比べて9℃~12℃位は低くなるので、今日のスリムリバーが28℃前後として、16℃~という事だろう。

 

夜はもう少し冷え込みそうな予感・・・相方が懸念していた通り

という相方の内なる叫びが聞こえてきそうだ!

キャメロンハイランドと言えば、ボーティー(BOH・ Cameronian Gold Blend)の紅茶が有名。

段々畑

日本風の段々畑の茶葉の栽培法。

ここキャメロンハイランドの高級紅茶は、ブランドにかかわらず、日本のお茶畑のように段々畑で栽培している。そんな技術を日本人は、かつて伝承していたことに驚くばかり。

 

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つづく・・・

 

 

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