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Coleman 200A「パテペン」編『その6』ー【30年目のメンテナンス】ふるキャン∞(Unlimited)

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コールマン 200A 1965年9月製造パテンツペンディングモデルの整備

Coleman 200A Patents Pendingモデル 1965年12月

Coleman 200A Patents Pendingモデル 1965年12月

飛行機に乗らないで、マイルを貯める「陸マイラー」という言葉があります。近年キャンプブームでも、実際にキャンプをしないでメンテナンスにいそしむ、メンテキャンパーとなってしまっています。

キャンプは、もともと無駄と手間を浪費し、いい時間軸を作れる人の楽しみだったはずが、何の用意もいらないグランピングや時とともに新しくなる用品を次々変え品評会サイトになってしまっています。

そんな中で、昔からキャンピングカーで楽しんでいる、義弟の「Coleman 200A」をメンテナンスすることにしました。新品同様に仕上げるのではなく、あくまで使用するためのメンテナンスです。

いくつか、新品のパーツがあるようですが、それまで使ってしまうと「新品」のようなレストア風になってしまいますので、あくまで経年変化を楽しみながらこれからも使う事を念頭に置いて作業をします。

200Aといえば、赤いボディと膨らみのあるグローブ(ホヤ)が特徴です。

200Aといえば、赤いボディと膨らみのあるグローブ(ホヤ)が特徴です。

チェックバルブは締付トルクが半端じゃない、と思う!

この頃のモデルの特徴でもある「チェックバルブ」にパッキンが付いていない。近年、一度でもメンテナンスしていると「Oリング」が付いていることもあるけど大半はオリジナルのままです。本来、長期間の使用で劣化するので必要のない部品ですが点検好きにはあった方がいいように思います。

なぜなら、

外すのが楽だからです。

ガソリン系のコールマン製品のメンテナンスは、チェックバルブのメンテナンスのしやすさだけで、70%くらいは終わったと言ってもイイくらい、強力についています。ここを一度取り外して清掃をしたいのは、点火の要となる圧縮作業がガソリン系コールマンランタンでは一番重要だからです。

このチェックバルブレンチを見つけたおかげで、バルブを外し清掃をしただけで所有しているすべてのガソリン系のコールマン製品の整備をすることができ稼働しています。ポンピングをするので、一番部品の負担がかかりやすい場所ともいえます。

いつものように、チェックバルブへアクセスします。オールドコールマンは、太いネジタイプが装着してあります。

オールドコールマンのチェックバルブは、太いネジタイプが多い。

オールドコールマンのチェックバルブは、太いネジタイプが多い。

割れないように、あらかじめホヤ(グローブ)は外しておきます。また、マントルは破損していない状態でしたが、作業のため壊しておきます。(もったいない(^^;))

固いですね!専用工具がないと歯が立たないです。

固いですね!専用工具がないと歯が立たないです。

コールマン チェックバルブ 脱着専用レンチは、単純に溝に合わせて回そうとしてもなかなかむずかしいので、このタイプにようなチェックバルブの中央にネジ込まれて、さらに上から蝶ネジで固定すると外しやすいです。

まあ予想通り、切り裂きが付いたT字のコールマン純正チェックバルブレンチならビクともしないと思えるほど頑丈にネジ込まれています。

中央のロッドネジで切り込みを固定できるだけで、純正レンチ以上に使いやすい。

中央のロッドネジで切り込みを固定できるだけで、純正レンチ以上に使いやすい。

チェックバルブにパッキンの取り付け

このパッキンを追加するだけで、メンテナンスがはかどる。

このパッキンを追加するだけで、メンテナンスがはかどる。

チェックバルブ Oリングは安価に手に入れられます。現在まで使用していたので、チェックバルブもキレイで不具合は見られません。やはり現在のモデルのようにOリングパッキンが付いていないモデルでした。しかしながら他のパーツ等も良好で、リュブリカントオイルが劣化し固まった状態でいたので清掃とオイル注入したぐらいです。

チェックバルブを戻していきますが、もう強い力で締め付ける事はないです。

チェックバルブを戻していきますが、もう強い力で締め付ける事はないです。

ポンププランジャーを取り付けます。ポンプカップの劣化もありませんでした。

この当時の仕様である革製ポンプカップは、オイルでメンテしておくと現在のゴム製より劣化が進みにくいような気がします。

新しいリュブリカントオイルを添加して元に戻します。

新しいリュブリカントオイルを添加して元に戻します。

 

メインバルブの動きが固いので脱着してみる

コールマン専用レンチでゆっくり回していきます。

コールマン専用レンチでゆっくり回していきます。

熱が加わりやすい場所なので、油切れというような感じです。パッキンも問題無しです。スラッジが少し付いているようなので、清掃しておきます。

裏側にあるL型のクリーニングティップからのジェネレターの動きも汚れの付着もないようです。

クリーニングティップから、ジェネレーターに汚れなし。

クリーニングティップを回転して見るも、ジェネレーターに汚れなし。

ジェネレーターの予備を用意していましたが、今回は交換の必要のないくらいキレイで良好でした。

 

ピカールなどを使えば、かなりピカピカになりますが・・・

ピカールなどを使えば、かなりピカピカになりますが・・・

ミント系の香りになって使いやすくなった「ネオ」

ヒートシールドやフレームアッシー部分は、もう少しサビを取るかで仕上げることにしました。経年変化でイイ焼け具合を失わないため、ピカピカ仕上げにせず、ほどほどにしています。

 

キレイに膨らんだマントルでしたが作業のため交換します。

キレイに膨らんだマントルでしたが作業のため交換します。

200Aのホヤのガタつきを軽減

200Aのベンチレーター(傘)の部分とホヤのクリアレンスが多くて、ガタガタする。特にこの状態で割れたりする事はないようですが、少しだけ気になります。

そこで、傘を固定する時のベイル(キャリーハンドル)差し込み部分を使って簡易的に処理します。

適当な長さにアルミホイルをカットして、折りたたんで使用します。

適当な長さにアルミホイルをカットして、折りたたんで使用します。

傘の左右の穴を使って「アルミホイル」を緩衝材に使っています。

左右のベイル(キャリーハンドル)の取り付け穴にアルミホイルを使って押さえとして加工します。

左右のベイルの取り付け穴にアルミホイルを使って押さえとして加工します。

ほぼガタつきがなくなるのと、劣化したら取り替えるという事で・・・。200Aシリーズのホヤも割れるとなかなか手に入りにくいようです。この本体に付いているモノは、MADE IN GERMANYとなっていますが、年代によっては赤の印刷のホヤもありパーツは年々無くなっていくのでしょうか。

現在は、200A用のホヤは「Coleman【パーツ】 グローブ#550 」が主に流通しているようです。

圧縮テストと200Aメンテのまとめ

ポンピングを実際にして終了します。ホワイトガソリンを少量入れて漏れがないか確認します。良好な結果となりました。

それにしても1965年生まれの57年前のモデルが、ちょっとしたメンテナンスだけで使い続けられるのは、このコールマンガソリンシリーズ全般に言えることです。

Coleman 200A Patents Pendingモデル 1965年12月

Coleman 200A Patents Pendingモデル 1965年12月

巷ではSGDs(持続可能な開発目標)などと言われていますが、これぐらいパーマネントモデルはなかなか出てこないように思います。

使い込んでいたランタンでしたが、ジェネレーターが予想外にキレイで、作動もしっかりしていました。

初期のランタンの特徴でもある、燃料バルブとL型のクリーニングティップ(クリーニングロッド)が別々なのがよいのかもしれません。

コールマン 200A ジェネレーターは、一時期入手ができない時期がありましたが、在庫が復活しています。長年使っているマニアが多いのでしょうか。

消費文化に一石を投じているかのように輝いています。

 

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