プノンペンから行くサンボープレイクックや南部遺跡の旅【8】
Dec. 30, 2017~Jan. 04, 2018
配車サービスによるトゥクトゥクは、順調に走っていく。今日も天候に恵まれて、午前中のさわやかな日差しと、風を切って走る車両ならではの涼しさを感じている。
ホテルから地図上ではイオンモールまで、直線距離なら3Km~4kmなので、普段なら歩いてもいいかな、と思える距離。いろいろ見て回るところが点在しているので、ところどころで休んで行けば何のことない。トゥクトゥクなど、一方通行などを走るとしても5Km以内だろう。
思いがけない凡ミスに、泣きそうになった。
どうしてわからないが、イオンモールの裏手に到着してしまった。警備の係がこの車両を止める。確かに、進行方法へ車両の通行する道路があるので、搬入用なのかなと想像する。カンボジアのクメール語で話す雰囲気からは、会話の内容を推測するのはむずかしい。
警備は、ここを戻って通常の方から入れと、方向を示すように腕を回している。
トゥクトゥクはバックをしながら、本線へ出て行く。
実際、ここから正規と言っている正面入口に行くには、ぐるっと回ることになる。
ドライバーはしきりに謝ってくる。ここから、人間の入口はないのかと思い見渡すがなさそうである。ここで、メーターの料金の表示をこちらに見せてチェックをしたようだ。
そこからの、走行の料金は取っていないことになるのか、プラスされて行くのかわからない。それでも、ここから、入ることができないなら回ってもらうしかない。
料金の表示は、自分のスマホにも表示されるのだが、ここで私は勘違いしていた。
相方が、リエルを出してドライバーに渡す。
ドライバーは持ったまま無言でいる。
USドルなら、カンボジア国内でニセ札騒ぎがあったようで、紙幣を見つめるのはわかるがあなたの国で発行したリエル通貨なんだから見分けくらいつくでしょう。
実は、カンボジアの通貨リエルは、新札と旧札が入り交じっているので、なかなかやりとりが難しい。時には、5,000なのか、10,000なのか50,000リエルなのか支払った者はわかるが、隣でやりとりしてされると全くわからなくなる。
今回の支払いは、ドル建てに置き換える必要もない、そのために、リエルで旅をはじめたのに・・・。
正面入口に入るゲートがタクシーやトゥクトゥクや一般客の駐車場への入場で混んでいた。
建物の入口が見えたので、歩いても100m足らず、路上の歩道横で降りることにしたのだ・・・。
僕たちの失敗・・・少なくても15回乗車分のチップ?
はじめは、手の動きからニセ札だとアピールしているのかと思ったが、どうやらそれは違うらしい。(USドルならわかるが、リエルはなぜかニセ札が少ないと言われているはず)
相方はしきりに「おつり」と英語で言っている。
そこで、私は余計な事を言ってしまった。てっきり渡したのは5,000リエルの紙幣で、ドライバーは足りないと言っていると勘違いしてしまったのだ。
料金が表示されるのは、配車サービスを利用した私のスマホと、トゥクトゥクのドライバーのスマホだけである。
「7,527リエルだから2枚いるんじゃないの?」と5,000リエルだと思っている私が輪をかけて言い放った。正確な金額の桁を間違えていたと思って・・・なんと50,000リエルを二枚を渡してしまったのだ。
相方は、何度もおつりと言っていたので2枚だしても、おつりの無いことは認識している。
「こんな高いトゥクトゥクなら、交渉して拾った方がよかった」と思っていたらしい。
ドライバーは自分の顔を指さして、「全部くれるのか!」とアピールしている。
すべて、あとの祭りである。
PassAPPに、電話して取り戻そうとも考えたが、ドライバーはチップと考えていただろうし、この複雑な話を、現地のクメール語なら完全に無理、かりに英語でも説明する自信がない。帰国する当日で無ければ、時間をフルに使って挑むのだが、今日という帰国日にはそれほど余裕がない。
そもそも、ここカンボジアに入ってドルではなくリエルに両替した目的の一つとしてこの「PassAPP」を利用するためだった。
このような半端な金額なら2ドルで支払い、おつりは無いと言われるだろうから、端数ぐらいの割り増しにしたかったからなのだ。(もちろん、少額紙幣になるので、おつりはリエルで返ってくると思っているが・・・)
僕たちの失敗からの教訓1,トゥクトゥクに乗るときは「少額紙幣」を持って
ーーー普段なら絶対そうしていたのに^^;
2,タクシーも含めて、市街を流すトゥクトゥクは、
ーーー簡単な英語もダメなことが多い。
(一方で、ネイティブ英語をキレイな発音でする若い人が多い)
3,メーター制だからと言って(交渉をしなくてもいい、ボラレない)
ーーー先入観を持たず気を緩めない
本来の金額は「7,527リエルは2ドル弱」今回の対応をみると、おつりが出てきたか疑問なので220円~250円とすると、2,500円を越える金額を余計に払ったことになりそう。
相方は食事代の一食分無くなった、と思ったらしい。(カンボジア内でもレストランで食事をすると二人分でこれくらいはかかっている。)
私の方は、好きな音楽のアルバムをハイレゾ(FLAC)のセールを使うと2,500円位とか、電子書籍 Kindleストアで、「まとめ買い」とか「合本」がセールになれば、読みたかったものがDLできたとか。
いたって、「もしこのお金があったらどうする」と言うたぐいの「夢」をのせられる金額じゃないような気がしてあきらめようとしていた。
もちろん、「1円を粗末にする者は1円に泣く」
ということもわかっているつもりですが。
ラウンジで、気分をかえて
イオン店内に入ると、日本に似た作りで違和感がない。それが良いことなのかわからないが、なんとなく安心するのと、ムカムカした気分を和らげるにはちょうどいいエアコンの空調がうれしい。
カンボジアでは、ホテルの周りはカードが使えるところは多い。しかし使っているのは観光客ばかりで、プノンペンの人はクレジットカードをどのように保有しているのだろうと疑問に思う。日常的に買い物をする庶民的なところでは、当然のように現金が使われている。
しかし、ここイオンモールでは来店客にイオンカードを勧めている。そのなかで、おなじみのフェイスの通常カードとゴールドカードがあった。さすがに「waon付き」は見なかったが・・・。
カンボジアでも、高級車を運転しているのを自分たちが移動している時には、必ず数台見かけるので、富裕層と言われる人も多いのは推測する。クレジットカードホルダーがこれから増えていくのだろう。
店内を歩いていると、「イオンのラウンジ」が目にとまった。
気を落ち着けるのに相方に言ってみた。
「この日本のイオンカードで、ここプノンペンのラウンジに入れるか聞いてみよう」
横に受付があったので、カードをおそるおそる出してみました。
日本でも同じですが、カードリーダーにサッと通して、「ハイどうぞ!」と同じ手順でした。
あっさり入場できました。
近年ラウンジ入室規定が日本でも改正しているので現在は・・・。 2024年3月加筆
中に入ると、日本と同様にお茶菓子をもって来てくれました。二人分たっぷりと用意していただきましたが、朝食をたっぷり食べた後だったので、そのまま手を付けずに冷たい飲み物を二杯だけいただいて退室しました。
空調も効いていて、疲れたら休むにはイイ場所でした。
このイオン店内にある、目的の外貨両替所をさがします。
他の店舗の規模が大きくて、小さな店舗スペースのため何度も通り過ぎていました。
せっかく来たので、店内で買い物です。スーパーは日本製品もたくさん販売されていました。それにしても、金額を知っている商品をみて、日本で購入するよりずいぶん高い事がわかります。
ここで面白い事がおきました。それは、商品を持ってレジに行ったときです。
今まで、カンボジアでは、ドルを使ってもおつりは必ずリエルで戻ってきました。
まだ、高額な?リエルを持っていましたので、それで買い物としてみるとなんとドルのおつりで戻ってきました。(おつりは自動計算されてレジのトレーに出てきます。計算能力は必要が無いようになっているのかも知れません。正確で早い利点があります)
こんな事は、「おつり」は今まで無かったので焦りました。間違ってはいないことは十分わかるのですが、スマホの通貨換算アプリで確かめます。
一瞬面食らいましたが、おつりは合ってます(当然です!)
さらにここでも、日本のクォリティを感じます。
プノンペンでは、どこに行っても戻ってくるおつりは、握り丸めて広げたような幾何学模様の折り目が付いていて傷んでいたり、どんなやりとりをされたかわからないような汚れもあるものが返ってきます。
それが、普通のように感じていました。
日本国内では、あまりひどい折や破れ、汚れがあるものが流通しないので、知らず知らずに当たり前と思っている事が、できていないカンボジアという国を感じます。
キレイな紙幣が、普通と思ってしまいます。日本の経営の店はおおむねそんな気遣いがあります。受け取るカンボジアの現地の人も、この「キレイお札」のサービスはうれしいでしょうね。今後浸透していくのだと期待します。
そして、リエルからドルに変わった事で戻す予定はなくても、日本円に戻す時リエルからなら価値が無いのに対して、ドルなら換算額が発生します。
少しだけ、これで気分が良くなりました。
プノンペンでは、胡椒(ペッパー)を買う目的がありました。
カンボジアでは、人気の商品がいくつかあります。シェムリアップではアンコールクッキーが定番で店内では日本人客であふれていましたが、よく見ると欧米の人達にも商品を手に取る姿がありました。
日本人が経営していますので、海外の人も同じようにクオリティの高さを求めて来店するのでしょう。
ここプノンペンでは「胡椒(こしょう)」の品質を高めた日本人がいる。相方にイオンの店内を出るとき、タクシーにしようか、またトゥクトゥク(配車サービスPassAPP以外の)にしようかと言ってみる。
早速、GoogleMapsを立ち上げると、徒歩で30分以内とでてくるので、迷わずテクテクと歩きを選ぶ。それはいいが、駐車場の前の道路の交通量と分離帯があるため、横断に一苦労する。プノンペンに来て一番の難関だった。
まず、独立記念碑を目指します。
フランスから独立してからのカンボジアの国内の混乱を考えると、この記念碑存在は大きい。ここは、ロータリーが比較的交通量とマッチしていて車やバイクの流れがよかった。
このロータリーを中心とした道は、比較的歩道や信号が整備されていて、歩きやすい。
ここまで来れば、10分とかからない距離。少し暑さにバテ気味になるが、湿度が高い暑さでないのが助かる。
ノロドム通りを北に進みSt.222(通り)とのの交差点を左折すると、すぐに目的の「KURATA PEPER」が見えてきた。上品な町並みの通りにポツンと現れる感じがおしゃれである。
入口からの様子から、多くの日本人の観光客が大挙している様子はあまりない。プノンペンに来てから、町並みを歩いたりしても今回ほど日本人に会わないのは珍しい。王宮では団体さんがいたようだが、それにしても少ない印象がある。
成田からの機内では日本人がプノンペンへ向かっていたので、そこから乗り継いでアンコールワットのあるシェムリアップへ乗り継ぎした人がほとんどなのかとも感じる。
店内は、エアコンが効いていて30分ほど30℃を越える外を歩いてきたので、まるでオアシスに着いたように快適な空間でした。
店内を撮影の許可をいただき撮っています。客は私達だけでしたので、丁寧にそれぞれのペッパーの味見をさせていただきました。
ブラックとホワイトのペッパーもイヤな香りもなく上質な感じがします。強烈なツーンとした尖ったところがないのもでした。また、赤い粒の完熟ペーパーのテイストは、深い甘みの中に胡椒の香りほんのり浮いているような感じです。
このシリーズの中で、オススメはネント言っても「つくだ煮(Tsukudani)」です。日本に帰国後ですが、白米にのせて食べるのですが、日本風の新しい胡椒の食べ方の提案をしている気がします。
どれも、パッケージした日付が1月2日になっていました。訪れた前日ですので鮮度はいいと思います。なお、Tsukudaniは、食べ頃の表示がありパッケージ日から1ヶ月後でした。
クメール文化の遺跡を求めて国立博物館へ
帰国日となる本日の最終目的地は、プノンペン国立博物館への入場です。ここKURATA PEPPERからは、徒歩で20分くらいの距離なのでここを13時に出ると13時30分までには館内に入れそうです。
途中歩いていると、焼きバナナの屋台がありました。金額は1ドルと言うので購入することにします。
焼いているので安全とも思いましたし、しっかりと昼食を取るには、先ほどのトゥクトゥク事件で失った額を取り戻すには、「昼ぬき」という選択肢しかありません(?_?)・・・まあ冗談ですが。
今日の昼は、持ち歩いていたペットボトルの水と、このできたて焼きバナナに決定?
博物館入口に付くと、今日はテントを張って何か式典の準備がされています。入場料を窓口で支払い、改札口は他の観光客の後を追うように券を見せます。
プレアンコール期の遺跡から20世紀に至るまでのクメール遺跡が展示されていて、その本物がここに展示されている。ただ見るだけなら、館内を見て歩くだけでその規模や時代背景がわかってくる。
日本語の音声ガイドもあるし、日本語のガイドも頼めるようだ。しかし、前もってこの国立博物館に行く前にクメールの遺跡を詳しく知ってしまう方法がひとつだけある。
この本一冊あると、全く違った見方ができるかもしれない。特に、私達のようにほとんどの時間をここで過ごすことができるならいいが、限られた時間の移動の中で見学するツアーに参加しているなら、なおのこと。
せっかく来たカンボジア旅行で、少しだけ充実した気持ちにもなれる。2014年に新版を出していて、現在も訳書として内容は変わっていない。しかしながら、1986年当時から研究が進んだ文献関連を追加して充実させているようだ。
また、ベトナムの国境に近いプレ・アンコールに建つ「アンコール・ボレイ博物館(ここに展示してある物は、保管スペースの関係でレプリカ品も多い)」から発掘された本物もこの「プノンペン国立博物館」にあると言うのでさらに興味が沸いてくる。
そんなに大きくない館内でしたが、2時間半ほど見て回りました。プノンペンの中学生くらいの学生さんが、真剣にメモを取りながら勉強している姿に感動をしてしまいます。
ホテルから荷物を受け取り、空港までの送迎を18時にお願いしています。その時間にはまだ早いのですが、どこかで休憩を取ってから向かうことにします。
このプノンペン旅行で予定していた計画はほぼ終了しました。
AISアジア33カ国 周遊プリペイドSIM 6GB 8日間
今回も、このSIM2FLYの周遊SIMカードのお世話になりました。6GBもあるので写真を撮影してクラウドへ自動でアップロードしていましたが、まだ残っています。日本に帰っても使えるので、余っているSIMロックフリーにしたXperiaに装着して使ってみたいと思います。
22時50分プノンペン発の便なので、18時は無駄に早い気もします。先日、遺跡巡りの日本語ガイドさんにも19時30分過ぎたくらいの方が、交通量も少なくなって空港へスムーズに着くよ、とまで言われました。
明日は、氷点下の札幌です。日本の天気予報をチェックして知りました。
つづく・・・
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