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【青森・久慈・宮古へ鉄道の旅】東北ぐるっと巡り・三陸鉄道編 1

あまちゃん、10周年を記念しクラファン・ラッピング列車「三陸元気!GoGo号」

あまちゃん、10周年を記念しクラファン・ラッピング列車「三陸元気!GoGo号」

北海道の鉄道路線は、廃線が行われバスに転換されていく。その結果残った「地域」は持っていた面影を失い、人がいなくなり活気を失って消滅していく。

1日の乗降客数で鉄道維持を求めるのは、甚だ時代遅れになっています。日本の経済資源のひとつとしてインバウンドによる観光客が、利用する移動手段としてシフトし収益の視点に変えてほしいものです。

Appil 30,2023~May 05,2023

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JR八戸線に乗って三陸海岸沿岸を行く

八戸駅のJR在来線は、「青い森鉄道」に繋がりこれから向かう終着の久慈駅は、改札口駅舎を分けながらも「三陸鉄道」へ繋いでいる。昨日の大湊線と同様、JR在来線と接続のない孤立した路線の一つになっている。

東北新幹線とJR八戸線、青い森鉄道線が乗入れている。

東北新幹線とJR八戸線、青い森鉄道線が乗入れている。

八戸駅は特殊で、新幹線駅の乗換え機能をもっているので、厳密な飛び地路線ではないところが表現のむずかしいところですが・・・。

今日の最終目的地は、岩泉の水でも有名で鍾乳洞のある龍泉洞です。事前にルートを調べると今回選択したルートが、一番時間効率の悪いプランのようでした。

たとえば八戸駅の利点を生かした他のルートがいくつかありました。

■一番乗り継ぎの効率がよいルート
  1. 八戸駅(9:30)青い森鉄道→いわて銀河鉄道(9:56)→盛岡駅(11:18)→盛岡東口「JRバス東北」早坂高原線(12:10)→龍泉洞前(14:23)

  2. ■目的地に一番早く到着するルート
  3. 八戸駅(9:05)新幹線「はやぶさ14号」→二戸駅(9:16)→二戸駅前「JRバス東北」スワロー号(9:20)→久慈駅(10:30)→三陸鉄道リアス線 宮古行(10:39)→岩泉小本駅(11:39)→「岩泉町コミュニティバス」小本線(11:51)→龍泉洞前(12:17)
  4. ■八戸ゆっくり出発ができるルート
  5. 八戸駅(11:07)新幹線「はやぶさ18号」→盛岡駅(11:43)→盛岡東口「JRバス東北」早坂高原線(12:10)→龍泉洞前(14:23)

 

がありましたが、選んだルートは1~3以外の4つ目の案を実行しました。2の利点は、三陸鉄道に乗車できることと岩泉小本駅から、数少ないコミュニティバスの一本早い時刻に乗れるという点です。新幹線をうまく使うルートとしては面白いですが、二戸~久慈の内陸移動を考えると八戸線の海岸線の景観には魅力に欠けてしまします。

その4つ目は、八戸線から久慈駅へ行き、三陸鉄道リアス線に乗り継いで行くルートです。

その決定打となったのは、2014年に発刊された書籍「線路はつながった」を目にしたからです。

この著者である、三陸鉄道旅客サービス部長(執筆当時) 富手 淳 氏による文を引用させていただくと

「それまでの、三陸鉄道に乗るツアーコースでは、東京などから新幹線で来て、盛岡からバスで、山中に広がる鍾乳洞の龍泉洞に行き、さらに北山崎で海のアルプスと言われる断崖を見る。そして浄土ヶ浜を見物後、宮古で買い物をして盛岡に戻るコースが代表的だった。・・〈中略〉・・これだと三陸鉄道に乗車する区間が小本~宮古間になり、トンネルの多い海の見えない区間となってしまう。・・・

と書かれるように三陸鉄道の景観の良さを犠牲にして、目的地へ効率良く運ぶ(行く)旅にはならないようにしようと思ったきっかけとなりました。

今回選んだ三陸鉄道の久慈~岩泉小本は、海岸線を通る眺めの良さもあるが、その乗り継ぎ時間の効率の悪さゆえに、普段は素通りしてしまう場所を探すことができる旅ができそうと思い、行ける場所と行けない場所を絞り込でいくことにします。

そのため、到着は他のルートに比べて宿泊予定の場所でもある「龍泉洞」に一番遅く(「龍泉洞前(15:04)」)到着するシンプルな以下のプランとなりました。
乗換案内アプリによるルート検索、乗り継ぎ時間が長い今回のルート

乗換案内アプリによるルート検索、乗り継ぎ時間が長い今回のルート

目的地や経由地をもれなく検索する「乗換案内PREMIUM」なら、Web版やスマホアプリ版の併用でルート検索もスムーズです。無料のアプリもあるので、一度試してみると自分旅が広がります。

そのためには、まずJR八戸線に乗ることにします。

八戸駅でクレジット決済にて発券。

八戸駅でクレジット決済にて発券。

鮫駅を過ぎると徐々に内陸より海岸線へ進んで行きます。2両編成の車両の中は、始発からすでに小学生の課外学習で座席は埋まっています。

GWとはいえ、平日なので通勤客やシニアの方も乗車してきて、陸奥湊駅で下車するまでは混雑が続いていました。

リアス海岸の突き出た高台には、ウミネコの繁殖地で知られる蕪嶋(かぶしま)神社が見えてきます。陸奥白浜駅までは、平行して道路「うみねこライン」が通っているので、途中観光するなら車が便利なのでしょう。鉄道とバスのハイブリッド観光ツアーなら、蕪嶋(かぶしま)神社来るプランもありそうです。

線路は蕪嶋神社と同じくらいの高さの場所を走っています。

線路は蕪嶋神社と同じくらいの高さの場所を走っています。

有家駅を過ぎると「さけ・ますふ化場」が見えてきます。次の陸中中野駅を過ぎると徐々に内陸へ向きをかえて行きます。

通勤や通学といった地域交通として使っている人達がそれぞれの駅で乗降するので、海側の座席も入れ替りがありました。車窓としての海岸側の写真撮影では、扉の前で撮影したり車両の一番前に移動したりしている撮り鉄さんもポチポチいます。

相方も負けじと座席を立って移動しながら撮影していたので人のことは言えません。何度も乗っているような乗り鉄さんなど、目的はそれぞれですが久慈駅の終点を目指してい仲間感覚でした。

久慈駅に到着

久慈駅に到着

リアス海岸が続いていく風景を見てきたので、1時間41分の乗車時間もそんなに経ったという感覚です。ヨーロッパの一部の国で鉄道が見直されてきて日本への海外旅行インバウンド需要をうまくとられると、三陸鉄道線も含めてこの景色と景観は、外国人に好まれるだろうと想像できる。

三陸鉄道乗車までの待ち時間は56分

久慈駅とその周辺は、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地として使われていたので、残っている面影をいくつか見てまわるだけで時間が過ぎてしまう。一見この乗継ぎの時間が無駄のように思えて実は有意義だったりします。

「北の海女」「北三陸鉄道」「潮騒のメモリー」の看板もそのままでした。

ドラマでは北三陸観光協会に使われた駅前デパートが目に飛び込んできます。

三陸鉄道久慈駅

三陸鉄道久慈駅

JR久慈駅の改札を出て振り返ると向かって左側にあるのが三陸鉄道久慈駅です。ドラマでは北鉄の北三陸駅の設定でした。

駅前観光交流センター「YOMUNOSU-よむのす」のあまちゃんコーナー

駅前観光交流センター「YOMUNOSU-よむのす」のあまちゃんコーナー

2階・3階が久慈図書館となっている「YOMUNOSU-よむのす」の1階は、主人公の「のん」ちゃんのサインが飾られていました。「あまちゃん」テレビ放送から10周年ということで色々なイベントが久慈駅を中心に組まれているようです。

道の駅くじ「やませ土風館」前にある「歴通路(れとろ)広場」

道の駅くじ「やませ土風館」前にある「歴通路(れとろ)広場」

道の駅くじ「やませ土風館」

道の駅くじ「やませ土風館」

は、ドラマ内では、道の駅くじ「やませ土風館」は「北三陸秋まつり」で使われた場所です。実際の久慈の伝統のお祭りである「久慈秋まつり」として表現されたようです。

56分間という短い時間を使って久慈の「あまちゃん」ゆかりの地を歩いてみました。もう少し時間があれば足を伸ばしたいというところもありますが、少しだけ行けないところを残す鉄道旅の良さでもあると思い久慈駅に戻りました。

あまちゃん10周年記念ラッピング列車の乗車

3月下旬、この旅の計画を立てたときには、クラウドファンディングにてラッピングされた「三陸元気!GoGo号(終了しています)」は、基本「土・日」の運行ということで、平日にあたる5月2日は運行の対象にならないと思っていました。

出発を前にして通常の運行状況を確認すると、「ゴールデンウィーク特別運行のお知らせ」として5月2日に久慈駅発の特別運行時刻の発表がありました。テレビなどの取材クルーの人達も発車時刻に合わせて打ち合わせをしているようでした。

「三陸元気!GoGo号」のゴールデンウィーク特別運行

「三陸元気!GoGo号」のゴールデンウィーク特別運行

多くの人が三陸鉄道久慈駅に集まっている理由も大抵は「三陸元気!GoGo号」の乗車と思います。

いよいよ、三陸鉄道リアス線に乗車します。

今回、「線路はつながった 三陸鉄道復興の始発駅」ともう一冊参考にした書籍があります。こちらはkindle版のコミックで「漫画家 吉本浩二」氏の作品です。マンガとはいえドキュメントですので、読み進めると涙腺が緩んで涙がポツリと出て来ます。

さんてつ―日本鉄道旅行地図帳 三陸鉄道 大震災の記録― バンチコミックス