大井川鐵道を完乗したので、残るはダム建設時に線路が敷かれていたところまで歩いてみようと思います。
懐かしい動態保存の機関車に出会う大井川鐵道の旅【4】May 01, 2021~May 05, 2021
廃線小路まで行くのに、ちょっとモタモタしてしまいました。天気がよかったので、復路では、長島ダム駅からアプトいちしろ駅の「旧井川線トンネルミステリーウォーキング」か接岨峡温泉駅から奥大井湖上駅への「八橋小路のアドベンチャーウォーク」と欲張っていたのだが・・・。
滞在1時間30分でどこまで行けるか?
標高は、686mとなっていて駅を出るには階段を使って降りることになります。
この階段のキツさは帰りの全力疾走の登りで証明されます。
階段を降りたところにバス停があります。この時期(5月)は、11:15発が運航されていまいようです。時間さえあえば「井川地区自主運行バス」を使うと、井川大仏の近くのバス停「井川小中学校入口」から「夢の吊橋」経由で戻ってくるのが理想かもしれません。
井川湖畔遊歩道へ徒歩で向かうことにします。
井川ダム堰堤から、中部電力の井川展示館へ向かいます。
展示館へ登ってみるとスケールがわかります。ドローンならもっとすごいのだろうと想像できます。
井川展示館で井川湖周辺マップをいただきいよいよ廃線小路へ。
ここでも鉄道を使う人よりも圧倒的にマイカーの人が多いように見えます。他府県ナンバーもちらほらです。
廃線小路へ
井川湖畔沿いの道を進み井川ダム渡船場の駐車場の横を過ぎてしばらく行くと、小さな遊歩道の看板が立っています。
これは廃線路と見るべきなのか休線路とするべきなのか。現在の終着駅「井川」を元の線路を使って延線して「井川夢の吊橋前駅」なんてできそうな気がします。(妄想です)
中に進んで行くと、この遊歩道の注意事項が書かれています。
現在の井川線からは、かなりの高低差があり駅の進行方向には立ち入り禁止ですが、トンネルが続いています。そこを推測すると山沿いを通ってこちらに接続されていたのでしょうか?
ダム工事の専用鉄道なので堂平駅(跡)までは、貨物の専用の線路だったということです。
井川から堂平までは、1974年4月に廃線となっています。
枕木もそのままに、遊歩道ができているのでより廃線跡を歩く実感がわきます。
ちょうど500mくらい歩いて行くと、当時のトンネルがそのまま残っています。
かつて繋がっていた線路を証明するかのようなトンネル。いきどまり駅から続く道に魅力を感じます。そこには、人々に仕事があり、何かを実現するために鉄道を敷いていたからです。観光資源として整備していくのもこれからの有効利用の形なのだと思えます。
堂平駅から川根本村まで延伸する計画もあったようなので、その区間を作り千頭ー川根両国駅間に使われた改造SLの「ミニSL 1号いずも」のような短い区間の運行を企てても面白い・・・。
今は、新金谷駅プラザロコの ロコミュージアムにて室内展示されている小型SLです。
線路が残っていることで夢は広がりますね。
廃線小路は線路ばかりに目がいきますが、ダムで作り出された大井川水系が作り出した井川湖沿いを通っているので、景観も美しく歩くという時間を忘れさせてくれます。
まもなく堂平駅(堂平広場)に近づいてきました。
車止めもなく、ズバッと終わっています。左のフェンスが広くなっていて、堂平駅の跡となっています。数台の車が駐車していました。
井川の夢の吊橋
私の旅行スタイルにもなってる昼ご飯が取れない「ランチ難民」。今回も何かそのような雰囲気になっています。昨日も千頭駅前でSLを乗るために待機していたときもランチを取れなかったしと、心の中では予定を変更しようと思っていました。
夢の吊橋から井川大仏へは、案内がしっかりしています。
日本に在住している外国人でしょうか?レンタカーなどで回っているようです。マスツーリズムでないところは、これからの日本の観光の姿になると思えます。
夢の吊橋は、5名限定です。
やっと順番が来たと思ったら、対岸から渡り始めていました。
何度か待って見たのですが、渡りだすと対岸からも来るので途中で引き返すことにします。交差する面積もせまいし、グループで一斉に渡って来ると定員5名の定員はオーバーします。
そこで困ったのが、井川大仏へのルートです。大きく車道を迂回するルート以外は「井川湖周辺マップ」見てもGoogle Mapsで確認してもありません。
井川ダム渡船場から渡船は運休しているので、井川木村渡船場からの乗船はできないことも先に知っています。
また、井川地区自主運行バスを使って井川駅に戻るとすると、この時間なら渡船場発が12:00は、間に合いそうもありません。次をこ周辺での乗るなら、同じく渡船場が15:24発と時間がたっぷりあるかわりに、井川駅から千頭への最終列車しか選択できなくなります。
ということで、井川本村まで行って昼食をどこかで取るのを諦めました。
※この様子だと、またランチ難民確定の思いが過っています。
急いでください・・・あと8秒です!標高686mへ駆け上がる。
時間を確認するとすでに昼をまわっています。ここからは全くの予定に立てていなかった部分です。まず。夢の吊橋に降りて来た階段を登り返して・・・。ここまで来たペースを少し上げるとなんとなく間に合うような感じです。
時間の計算が往路と違うとすると、井川渡船場があるあたりから井川駅までがずっと登りになっていることです。
ちょっと駆け足気味に歩きます。
駅の階段上から駅員さんがまもなく発車と声がかかります。
ここからは、相方と全速力で走って、駅へ通じる階段を駆け上っています。
駅員さんの待っている階段上で最終コールをされます。
「あと8秒です!」
フリー切符を見せて改札を通って、乗車口にいる駅員さんの場所までさらに全力疾走です。
遅れること数秒で相方も息を切らしながら乗り込むことができました。
きっと、あと8秒と言うのは、駅員さんの温情だった気がします。
発車時刻を少しだけ遅延させたのは、私達一行だと思います。
列車番号204、12時34分発の千頭方面行きに乗車したので、思った以上に時間の余裕ができました。
接岨峡温泉駅で下車して「八橋小路のアドベンチャーウォーク」の奥大井湖上駅、ミステリートンネルがある井川線の旧線ウォーキングが魅力的な長島ダム駅下車しアプトいちしろ駅へ、と当初の案をと思ったが、来るときに見た人の多さで「ランチ難民」になる可能性が高いと思えていました。
なんとなく、橋もトンネルも十分歩いて通過したので、相方と相談して千頭までそのまま乗車して戻ることにしました。
金谷駅から千頭駅ー井川駅ー堂平駅跡と沿線を歩きを含めて完全乗車したことが大きかったと思います。
千頭手前の両国吊橋に近づいてきました。橋の上からも多くの人が手を振ってくれます。河川敷でバーベキューキャンプ(ゆるキャン)をしている人達からも手を振ってくれています。
手を振り続けてくれます、トロッコ列車とも言われる小さな車両が人気物の証です。
この大井川に架かる「両国(吊)橋」の両国の意は、かつて駿河国( 静岡県中部・北東部(大井川以東)と遠江国(静岡県西部地方)を川を隔てて境界としていたことかららしい。
ーー参考:浅井 建爾 著「駅名・地名不一致の事典」より 東京堂出版
千頭駅に到着しました。川根温泉笹間渡駅方面行きは、昨日乗車した「SL急行かわね路2号」発車より早い、14時42分です。今日は、どの便もかなりの乗車率で混み合った電車でホテルへ戻りました。
途中、ホテルの手前にある「道の駅」で先日から気になっていた川根の新茶の販売です。大井川沿線では、茶畑が広がっていて季節の車窓を楽しませてくれます。
とろりとした甘さと香りがいい「新茶」を購入してホテルへ戻ります。家山にある「田村農園」から来ていました。
明日は、朝早くに出発して掛川駅から天浜線に乗車します。
静岡4日目に続きます。
「鉄道の旅手帖 三訂版」を持っていますが、今年第四訂版が発売になっています。
日本の鉄道全線を完乗するのに最も近い書籍だと思います。また、全国的に廃線になる路線が多い中で、是非とも乗車したい鉄道を探すのもいいかもしれません。
ニンマリと「ZikoManZoku(自己満足)」
旅の記念に、撮りためた写真の中からオリジナルグッズを作ってみました。
『テクテクと。ショップ』でオリジナルグッズを企画製作しています。
鉄道がメインの旅だったので大井川鐵道の生え抜きであり、今でも現役の「E10」が千頭ー新金谷間のSL急行かわね路2号を後押し用の補助機関車として発車待機中。
SLの編成が長い時限定ということで、多くの乗客が集まっていました。
旅の記念として思い出写真を「懐中時計」に仕上げてみました。
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