フリーキップを使いながら東北を満喫【4】Aug 14, 2019~Aug 18, 2019
2階の朝食会場は6時30分から開始。待っている人も数人いるかな。
午前中には、平泉駅には着きたいので新幹線を使うようにチケットを購入済み。
弘前・新青森・北上~平泉へ
ドーミーイン弘前の朝の送迎車を使わせてもらい7時30分に出発。JR弘前駅から新青森へ奥羽本線を使い移動する。
ここ弘前は相変わらず天気がいい。ひとつ懸念するとすれば「台風」が日本海側に抜けてそのまま北上していること。今日は、しかも台風の進行方向へ近づくようなルートだ。
今のところ、北へ向かうので天候の変化は見られない。でもちょうど平泉あたりで午後から天候が変化しそうな天気予報である。
39分で新青森駅に到着します。
発車までしばらくあるので、駅構内の待合室で一休み。ちょうど日が照っていて折角の冷房の効きが相殺されてしまってます。
時間が来たので今度は、終点「東京行き」の上りの新幹線に乗ります。
はやぶさ380号は、夏の臨時列車でこれがあった事で、大幅に平泉へのアクセスが楽になりました。
11番ホームに向かいます。
座席指定の2号車に乗り込みます。
北上駅で乗り換えです。
西口に向かい東北本線と乗り換えます。
新幹線のキップと弘前から平泉の乗車券を同時に改札にいれます。これまでの区間はSuicaなどはつかえません。
3番線の一ノ関行き10:56発に乗ります。
平泉に到着するとポツポツと雨が降ってきました。
巡回バス「るんるん」1日乗車券を使う
とうとう雨に遭遇となると元気がなくなります。
今にも降り出しそうなので、駅のロッカーに荷物を預けて傘を出してまわることにします。
平泉の駅前通りから巡回バス「るんるん」に乗車します。まだ雨は小雨ですが、このまま強い雨に変わりそうです。
毛越寺までまず乗車します。
1日乗車券があるので、車内で購入しました。この乗り降り自由でお得なのですが、バスの運行の巡回の方向が右回りのみなので、たとえば、中尊寺で降車して手前の平泉文化遺産センターへ行きたくても、一度平泉駅まで行って降車しなくてはなりません。
このバスの運行表と時刻表をにらめっこすると、1日で効率よくまわって見て歩くのは難しいかなと思えてくる。じっくり見るには一ノ関などで一泊するような感じで2日間かけたいところ。または、レンタカーやマイカーでまわるしかないかと思わせる。
ただ、線路を挟んで、無量光院跡の方へ行くと道幅が狭くなり大型のバスの左折や右折にも支障がありそうな場所があり、このような一方向の運行がベストなのだろう。
また、「一ノ関」を基点とすると「一関×平泉Oneday Bus Passport(ワンデーバスパスポート)※今年度の販売は終了」などがあり1日乗り放題となるお得な乗車券でまわることができる。
早速、平泉町巡回バス『るんるん』(※運休中)を使い、平泉の駅前を出て「毛越寺」で下車。
毛越寺は、平泉最大の寺院だった
拝観券を購入して中へ入ります。
手水舎がありました。作法は神社と同じだったと思います。水飲み場と間違える人がいるのか「飲料水ではありません」との注意書きがあります。
ここから本堂へ向かいます。
本堂への手前に石碑があります。ここでは、松尾芭蕉が句を詠んでいます。
三代の栄耀一睡の中にして、大門の跡は一里こなたにあり。秀衡が跡は田野になりて、金鶏山のみ形を残す。まづ高館に登れば、北上川、南部より流るる大河なり。衣川は和泉が城を巡りて、高館の下にて大河に落ち入る。泰衡らが旧跡は、衣が関を隔てて南部口をさし固め、夷(えぞ)を防ぐと見えたり。さても、義臣すぐつてこの城にこもり、功名一時の叢となる。「国破れて山河あり、城春にして草青みたり(杜甫)」と、笠うち敷きて、時の移るまで涙を落としはべりぬ。
のあとに「夏草や~・・・」が読まれています。
ー奥の細道ー平泉より
芭蕉が、高館(義経堂)で源義経が自害した事への畏敬の念を詠ったとされている。功名の夢を抱いて戦をして、夢と消えた廃墟に生い茂る夏草。
人生の悲哀の情感が込められていたか。
この毛越寺は、かつては中尊寺をしのぐ規模の寺院だったとされる。その跡が「大泉の池」の周りに表されているようだ。
順路に従って池の周りを歩いてみる。ここにあるのはほとんどが現存しない跡地となっている。木造の建築ということもあるが、もっとも焼失したものが多いのだろう。
雨あしが強くなってきた。
池から続く参道を進むと開山堂が見えてくる。
開山堂を出て、嘉祥寺跡から大泉が池を望む。
跡地巡りになってしまう。
常行堂は、1732年(享保17年)に再建されたようです。しかし享保17年というと「享保の大飢饉」と言われた日本が凶作に見舞われた年でもあります。(江戸の影響は少なかったのでしょうか)
雨が強くなってきています。写真を撮ったら足早に次ぎの場所に行くような流れができていて、周りの人全体がそうなってしまっています。
鐘楼堂
「大泉の池」を一周するように戻ってきました。毛越寺宝物館へ
ツバメの巣がありカメラを向けていたら、親鳥がどこからか偵察していて威嚇されてしまいました。
徒歩で「平泉文化遺産センター」へ、そして中尊寺。
「るんるん」のバスの時間を見ると30分ほどの待ち時間、ちょうど行ったばかりなので、「平泉文化遺産センター」まで歩くことにした。Google Mapsの活躍時なのだが、さらに雨足が強くなってくるので待っていた方がよかったと後悔する。
観自在王院跡の横を通り、遺産センターへ着く頃にはバスが来た。
雨が降っていなければ、「金鶏山」へ登る予定でいた。どんどん雨が強くなり少し風が出てきたので、素直に「中尊寺」へ向かうため再びバスに乗車する。
中尊寺のバス停で下車して、まず飛び込んでくるのが、観光案内のマップ。これを見るとこの世界遺産の巡り方が見えてきた。
「巡回バス るんるん」を使うなら、中尊寺をまず見て一度平泉駅までもどり、毛越寺へ。さらに、仕上げとして知識を深く吸収するのに「平泉文化遺産センター」へ行くというルートが理想のような気がする。
天候が良ければ、理想とするようにバスと徒歩を使ってまわれそうだが、この雨で時間を効率的につかえそうにない。
雨の月見坂を登っていきます。
月見坂を進むと「八幡堂」が見えてきます。
本堂の斜め向かいにある観音堂は、あまり訪れる人がいないようでした。
いよいよ本堂です。
本堂は、本尊や中尊寺の歴史パネルなどが展示されています。
本堂を出てさらに金色堂の方へ進むと「峯薬師堂(願成就院)」が見えてきます。こちらは、「目」に御利益があるので眼病予防や目を大切にする人が立ち寄って行きます。
大きな目のカエルの親子がお見送りしてくれます。
金色堂の前まできました。ここは事前に購入した「拝観券」をモバイルで提出します。
PassMe! おでかけチケットの使い方
あいにく、窓口はそんなに混んでいなかったので、今回はその必要性をあまり感じませんでした。
拝観券電子チケットの使い方です。
事前購入ができるので、便利です。決済は、クレジットカード・amazon pay・PayPalが使えます。
今回は、使い勝手のいいamazon Payで決済をたので、そのIDにメールが来て発券されます。
当日、それを持ってモバイル画面を提示すると、電子スタンプを押してもらうと「PassMe! おでかけチケット」写真のように「Thank You」スタンプが現れるのでそれを提示します。
と言っても、この中尊寺はモバイルのデータが4Gではなく、docomoでもH+でしたので、読込から認証まで時間がかかってしまいました。あとで Wi-Fiが無いか調べてみたら、この付近にありました。
中尊寺 Wi-fiを使い、これを先に繋げるようにするとどこのキャリアの通信でもスムーズだったような気がします。
本来は、観光地といえども、キャリアのモバイル通信がスムーズに受信できることが理想と思います。
東南アジアなどで世界遺産の遺跡巡りをする場合、現地のモバイル通信の区域が狭くて使えないことも多いです。
その他、金色堂の拝観料購入窓口近くなら、FreeWi-Fiが接続できるようです。相方のSoftBankが圏外になりそうな中で、「chusonji-wifi」というSSIDがあったそうです。
このような場所にWi-Fiの設備があると便利です。
雨の平泉だったので、この「拝観券電子チケット」の効力はありませんでしたが、拝観料の発券では多少並んでいることもあり混雑の緩和とか時間の節約もできそうです。
もう一つの芭蕉の句
かねて耳驚かしたる二堂開帳す。経堂は三将の像を残し、光堂は三代の棺を納め、三尊の仏を安置す。七宝散り失せて、珠の扉風に破れ、金(こがね)の柱霜雪に朽ちて、すでに頽廃空虚の叢となるべきを、四面新たに囲みて、甍を覆ひて風雨を凌ぎ、しばらく千載の記念とはなれり。
ー奥の細道ー平泉より
この芭蕉の「奥の細道」の書き表す、人間の営みと自然からの風雪に耐えて守ってきた知恵が世界遺産になったかのような一文である。
そして、締めくくりに、
月見坂を下る前に白山神社へ
中尊寺の金色堂を出口に向かって歩いていくと、白山神社が見えてくる。
参道を進みます。
本殿の手前に能舞台があります。
能楽殿とも言える壁面は鮮やかに描かれています。
拝殿につきました。前方の輪があったのでその場で調べてみると、茅の輪というらしく、それをくぐることで邪気を払うということらしい。
相方とともに邪気を払って月見坂へもどります。
往路で帰りに見ることにしていた「弁慶堂」へ寄ります。
昼食の時間を逃してしまっているので、月見坂のどこかで食べ歩くのに都合のよい物を探していると、弁慶餅がありました。はじめは、持ちかえる事も考えましたが、
「雨が降っているから、なかで休んでいきなさい~」という言葉に負けて店内でゆっくりしました。
このあと、高館義経堂や柳之御所遺跡~無量光院跡と「るんるん」バス停の高館義経堂前で下車して歩いて平泉駅までと計画を立てていましたが、さらに天候が悪化してきそうで、折りたたみ傘だけでは耐えられないと判断して中止します。
道の駅を経由して「平泉駅」に戻ります。
臨時列車ジパングに・・・
考えていたよりも早い便で盛岡行きに乗れそうと準備して待っていた。それでも、時間が余っていた。
この16:38分の後の17:34分平泉発でもいいと計画を立てていたので、2時間ほど世界遺産の見学を止めた事になる。晴れ間があればいくつか歩いて回りたい処ばかりである。
少し連日の疲れが出てきたので、駅で座ってジッとしていた。
アナウンスが聞こえた。
「臨時列車盛岡行きが到着します」
おもわず、
と聞くと、自由席が十分空いていますよ、と言われてダッシュでホームへ。
まもなく、盛岡へ到着。思わぬ快適な旅となった。
臨時列車の運転について 更新情報(JR東日本)で確認できます。
ホテルのある南口から出るが、外は相変わらず雨模様。
ホテルのチェックイン後に夕食の店を探すのも面倒なので駅ナカで済ますようにする。雨というより風が出てきた。明日の天気予報は、通過してこの盛岡から離れて行くようだが・・・。
旅行で持ち歩いている傘は、軽量コンパクトな折り畳み傘を愛用しています。
コンパクトでジャマにならず、必要な時サッと出せます。海外旅行でも重量を気にせずにスーツケースに入れて置いても負担になりません。
さすが、軽量トレッキングクオリティです。色は6色あります。
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